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トップとの差に挑む高校ダンス部の戦い、狛江高校&山村国際高校インタビュー

2018年8月13 20時40分 参照回数:

都立狛江高等学校(上)、山村国際高等学校(下)
(写真:竹内みちまろ、2018年8月7日・8日、片柳アリーナにて)


 昨年のNHK紅白歌合戦にも登場した大阪府立登美丘高校の“バブリーダンス”がお茶の間に浸透してから、「高校ダンス部」の活躍が目覚ましい。この夏の「第100回全国高校野球選手権記念大会」のCMに同志社香里高校、大阪府立今宮高校、登美丘高校のダンス部が出演することをはじめ、「高校」「ダンス部」などのキーワードで検索すれば、有名アーティストとのコラボから、皇太子さまとの交流まで、様々なニュースがピックアップされる。空前の“高校ダンス部ブーム”といえようか。

 そんな中、昨年、ビッグクラスで同志社香里高校が優勝し登美丘高校が“バブリーダンス”で準優勝した大会となる「スーパーカップ ダンススタジアム −第11回 日本高校ダンス部選手権 夏の公式全国大会」の全国大会が今年も開催される(2名〜12名の「スモールクラス」が8月16日、13〜40名の「ビッグクラス」が8月17日/会場はともにパシフィコ横浜)。

 今年は、どんな戦いが繰り広げられるのか。

 8月7日から9日の3日間に渡り、東京・蒲田の片柳アリーナにて、夏の公式全国大会の「関東・甲信越地区大会」が開催された。地区大会であるとともに、スモールクラスでは各日の上位6校(3日間合計18校)、ビッグクラスでは各日の上位8校(3日間合計24校)が16日と17日に行われる全国大会の出場権を得る予選大会でもある。8月7日のAブロックのビッグクラスで優勝(予選としては1位通過)した「東京都立狛江高等学校」と、8月8日のBブロックのビッグクラスで優勝(予選としては1位通過)した「山村国際高等学校」のダンス部のメンバー、顧問の先生、コーチの先生に話を聞いた。

 狛江高校ダンス部は、学校が設立された1972年に発足。これまで数々の大会で優勝の経験もあり、「日本高校ダンス部選手権 夏の公式全国大会」では昨年、ベスト8入りを果たし、初の優秀賞(3位から8位のチームが受賞)に選ばれた。現在、部員は総勢94名。今回の「関東・甲信越地区大会」のビッグクラスには3年生チームの23名が出場。

 山村国際高校は今回、38名で出場(3年生6名、2年生17名、1年生15名)。ダンス部はもともと創作ダンスの部活からはじまり、部員が少い時期もあったが、現在では多くの生徒が入部し、日々練習に励んでいる。昨年の「日本高校ダンス部選手権 夏の公式全国大会」では狛江高校と同じくベスト8に入り優秀賞に輝いた。

 実は、「日本高校ダンス部選手権 夏の公式全国大会」では、全国大会として開催されるようになった2011年以降、ビッグクラスの優勝はすべて大阪の学校となっており、大阪のチームがダントツで強い状態が続いている。

 第1回大会が大阪大会として始まったこともあり、これまでの実績を見ると、関西勢が圧倒的に強い状況が見て取れる。関西勢以外のチームは、関西勢以外の学校での初優勝をかけて、この夏の決勝戦に挑むことになる。

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 この夏の大会の目標を尋ねると、「本戦での優勝を狙いに来ました」(狛江高校ダンス部)、「全国1位を絶対に取ってきたいと思います」(山村国際高校ダンス部)と、全国優勝であることを教えてくれた。全国大会での戦いはすでに始まっていると考えているのか、感触としては、地区大会での優勝(予選1位通過)は絶対に必要と考えている雰囲気だった。

 狛江高校のメンバーに「去年の大会で、同志社香里高校さんや、登美丘高校さんのパフォーマンスを見て感じたことを教えてください」と質問してみると、「関西の高校のダンスと比べると、私たちのダンスには、関西ならではのパッションやクライマックスにかけての勢いがまだ足りないと思います。勢いを最後まで貫いて、最後のラスサビで勢いをドカンと出すことが、私たちの課題になっています」と答えてくれた。

 「勢いを出すためにどんな練習をしましたか?」の質問には、「私たちは綺麗に踊りすぎてしまうことがあります。もちろん揃えることは大事なのですが、揃えることなどを意識しすぎて、勢いをまだ出せていない部分があります。ダンスがどれだけ暴れて、荒れてしまってもいいから、今、120パーセントの力を出して踊ってみることなどをして勢いを出す練習をしています」。

 「みんなで綺麗に揃えて、みんなで綺麗に踊るだけでは足りないのですか?」と尋ねてみると、「気持ちが入っている高校のチームは、見ていて感じるものがあります。パワーだけではなく、胸の内からくる情熱といいますか、優勝するという目標に向かって力が溢れている高校のチームは、見ていて感じるものがぜんぜん違います。ただ揃っているだけでは、高校ダンス部のダンスはダメだと思います」と話してくれた。

 最後に「全国優勝の自信は?」と聞いてみると、「私たち23人でやってきたことをすべて出し切れば大丈夫だと思います」と目を輝かせた。



Halo・狛江高校ダンス部インタビュー

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 山村国際高校のメンバーにも、「去年の大会で、同志社香里高校さんや、登美丘高校さんのパフォーマンスを見て感じたことを教えてください」と尋ねてみた。「大阪の高校は表現力がすごいので、表現力を学びたいと思いました。ダンスのスキルも高いので、ダンスのスキルも、もっとあげたいなと思いました」といい、「大阪の学校は1人、1人の個性が出ていて、私たちにはまだその部分が足りていないと思います。表現力がまだ大阪の学校と比べて弱いと思います」と続けた。

 「表現力をつけるためにどんな練習をしましたか?」との質問には、「大阪の高校は、作品に対する1人、1人の表現力やイメージが、チームとしてひとつにまとまっていると思います。私たちは、1人、1人の表現力をチームとしてまとめるための練習をするために、1人、1人のスキルから分析してきました」と教えてくれた。

 「今日の予選ではまだ全員が完璧なパフォーマンスをできていませんでしたし、もっと上を目指せると思います。全国大会では1人、1人が今日以上のパフォーマンスをして、全国1位を絶対に取ってきたいと思います」と力強く言葉にした。



山村国際高校ダンス部インタビュー

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 地区大会(予選大会)での狛江高校と山村国際高校のパフォーマンス(ダンス、衣装、メイクなど)については、全国大会前なので詳しく紹介することは控えるが、狛江高校は「仮面舞踏会(マスカレード)」を、山村国際高校は「マリリン・モンロー」をテーマに作品を仕上げている。高度な技術をふんだんに盛り込み、綺麗に揃えて踊ることはもちろん大切だが、それ以上のものをこの夏の決勝大会にぶつけ、全国優勝を狙いにいくようだ。

 記憶に新しいサッカーワールドカップロシア大会で、ベスト8進出をかけたベルギーチームとの試合後、西野監督が「何が足りないんでしょうね」とコメントする様子が全国に放映されたが、この夏も、トップチームとの差に挑む高校生たちの戦いが始まる。

(インタビュー・文/竹内みちまろ)

【狛江高校】
作品名:仮面舞踏会(マスカレード)
振り付け:Tomoko

【山村国際高校】


【「スーパーカップ ダンススタジアム−第11回 日本高校ダンス部選手権 夏の公式全国大会」全国大会】
日時:8月16日(スモールクラス)/8月17日(ビッグクラス)
場所:パシフィコ横浜


→ 同志社香里高校が日本高校ダンス部選手権・ビッグクラスで連覇、登美丘高校の作品を「見たからこそ自分たちも頑張ろうと思いました」


→ 大阪府立久米田高校「マドンナ」を表現し準優勝【第11回日本高校ダンス部選手権・ビッグクラス】


→ 山村国際高校、日本高校ダンス部選手権・新人戦(東日本・ビッグクラス)で優勝



都立狛江高等学校

都立狛江高等学校 (写真:竹内みちまろ、2018年8月7日・8日、片柳アリーナにて)

都立狛江高等学校

都立狛江高等学校 (写真:竹内みちまろ、2018年8月7日・8日、片柳アリーナにて)

山村国際高等学校

山村国際高等学校(写真:竹内みちまろ、2018年8月7日・8日、片柳アリーナにて)

山村国際高等学校

山村国際高等学校(写真:竹内みちまろ、2018年8月7日・8日、片柳アリーナにて)



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