ミニシアター通信


七瀬さくら、有名になりたいコスプレイヤーにセルフプロデュースの心得をアドバイス


2015年6月10日 16時50分 参照回数:


七瀬さくら

七瀬さくら (撮影:竹内みちまろ、2015年6月、都内にて)


 美女コスプレイヤーとして人気の七瀬さくら。各誌でグラビアを飾り、胸元が開閉可能な話題の「フロントジッパー競泳水着コスチューム」の公式モデルを務めるなど、人気急上昇中だ。

 その七瀬さくらの初のDVD「七瀬さくら vol.1 レイヤー製作委員会」(6月26日発売/スパイスビジュアル)、「(同)vol.2」(7月31日発売/同)がリリースされる。コスプレイヤーのイメージDVD自体が珍しいが、ファーストDVDが2本連続でリリースされるのは異例の快挙。

 はたして、七瀬さくらとは、どんなコスプレイヤーなのか。本人に話を聞いた。

 DVDの撮影は4月に宮古島で行った。動画の撮影経験は「子どもの頃の運動会くらい」とのことだが、コスプレ姿や水着姿らで行った撮影を楽しそうに話す七瀬は、明るくて、笑顔がチャーミングな女の子。

 DVDで一番見て欲しいところは、その「笑顔」という。「私、静止画では笑わないのですが、DVDでは、めっちゃ笑っています。みんなが何よりも一番びっくりすることは、私が笑っていることだと思います!」と続け、「ツイッターの人たち、私のことを怖いと思っているんです」とも。なんでも、「昔、好きな人から『笑顔が似合わない』と言われちゃったことがありまして、それから凄く気にしていて…」、「動物を見ていたり、子どもと一緒にいるときは凄く自然な笑顔の写真が撮れるのですが、静止画の撮影で笑わなくてはいけない時は、凄くきつくなってしまって…」と苦笑いを浮かべた。

 もともとアニメやマンガが好きだった七瀬は、中学生の頃、コスプレをしていた友達に誘われてコミケに行き、鏡音リンのコスプレをした。その際、まったく同じ鏡音リンのコスプレをしていたコスプレイヤーから「本物がいる!」と言われた。「凄く嬉しかったです」とその時の心境を紹介し、同時に、「その子は、私よりも何回もコスプレをやっているのだろうなと思ったので、『「本物がいる!』と言われたときに、今後もそう言われるようにやっていかないとダメだと思いました」と振り返った。

 「私は、自分に対して完璧主義なので、趣味であっても、やるなら、完璧は無理でも、今やれる範囲で最高のものをやろうと思ってしまって」とコスプレへの取り組み方を紹介した。

 また、「コスプレって、2次元が正解じゃないですか。3次元は、2次元になるなんて絶対におこがましいし、コスプレを嫌う人の気持ちもよく分かるので。2.5次元とよく言われますけど、真ん中にいるという状態で、いかにコスプレが嫌いな人でも、“ああ、これは好きでやっているのだな”、“似ているな”と言われるくらいのことをやりたいと、コスプレが嫌われているのだなということが分かるようになってから、そういう気持ちも芽生えてきました」とコスプレイヤーとしての活動を始めてから芽生えた思いも明かした。

 そんな七瀬は、不器用という。「私は不器用で衣装が作れないのです。作れる人は凄いし、尊敬もしていますが、できないからって中途半端なことはやりたくないので、完全分業制をとっています」。石垣島で行ったDVDの撮影に、予備も含めて12個持って行ったというウィッグは、3、4万円かけて一つのウィッグを発注し、衣装は型紙からオーダーしているとのこと。高い時で10万円ほどになるそうだ。

「もちろん回収できないのですが、年間でウィッグだけで4、50万円掛かっています。それでもやっぱり見た人から、『似ていない』、『かわいくない』と言われます。言われるのは仕方がないとしても、ベストを尽くして突き詰めようと思って、やっています」

 長いコスプレイヤー歴の中で、写真集やROMを出すようになったのは、ここ1、2年のこと。「それまでは露出もしていなかったし、男装など好きなものをやっていたので」と振り返り、そんなときに、たまたまサークルのカメラマンから「作ってみない?」と声を掛けられ、「最初で最後になるかもしれないので、自分がやったことのない露出をしようということになりました。すーぱーそに子ちゃんをやったら、それが当たりました。それから、『艦これ』にはまってしまって」など、ここ数年の出来事を振り返った。

 ただ、神奈川県横須賀市のふとうに記念艦として保存されている日露戦争当時の戦艦「三笠」にて、『艦これ』の島風(太平洋戦争当時の駆逐艦)のコスプレで撮影を行った際は、「2chで、軽く炎上しました(笑)」とのこと。許可を取って行った撮影で、コスプレイヤーとしては初の試みとのことだが、『艦これ』には三笠がないため、島風の衣装と装備でコスプレを行い、それでも、「ミリオタの人から『なんで、三笠で島風なんだよ!』と言われちゃって、やっちゃったなと思いました」と苦笑い。「コスプレはだいぶ市民権を得てきたとは言え、まだまだ風当たりが強いです」とも。

 一方で、2020年の東京オリンピック開催へ向け、コスプレイヤーの活躍の場所が増えると予想する。「コスプレイヤーは質の高いクオリティでキャラに近いものを提供できます。世界でも認められているサブカルチャーだと思いますので、企業さんとのコラボレーションとか、そういう分野で活躍できる子が増えて行けるようなキッカケを作りたいです」と自身の活動への思いを明かした。

 そんな七瀬にコスプレイヤーがセルフプロデュースをするうえで一番大切なことをひとつ挙げるとすれば何? と質問してみた。

「やりたいことを、やりたいときに、やれるだけやることだと思います。そして、何よりもブレないこと。色んな意見があると思うんです。まだまだ当分は風当たりが強いジャンルだとも思いますので、人に迷惑をかけない範囲で、やりたいものをブレずに、やって表現していくこと」

「自分の中に確固たるものが一個あって、やり続ければ、絶対に分かってくれる人はいます。何においても最後に決めるのは自分なので、誰かに言われたから“これをやる”、“あれをやめる”ではなく、“私はこれでこう表現していきたいのでこれをやるんだ!”ということを大事にすることが一番大切だと思います」

 七瀬自身、自分にそう言い聞かせており、また、「妥協はしなければいけない時もありますが、風当たりが強いジャンルなので、ブレさせやすい声が多いんです。なので、余計にブレずに」と付け加えた。

 「有名になることがすべてではないですけれど、自分がやりたいことをやるためには有名にならなければいけないところもあります。ちゃんとやり続ければ、見ている人は見ています。やめたくなってやめてしまうのもいいですけど、好きならやり続けることが一番だと思います」とメッセージを送った。

 東京オリンピックへ向け、高い目標と固い決心を持って上へ行きたいと思うコスプレイヤーたちが続出し、七瀬さくらは、そんなコスプレイヤーたちの目標になるのかもしれない。(インタビュー・文=竹内みちまろ)

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