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ユニドルはどんな気持ちでステージに立つ? 上智大学・SPH mellmuseインタビュー

2016年2月18日 21時50分 参照回数:


 2012年に始まった女子大生によるアイドルコピーダンス日本一決定戦・UNIDOL(ユニドル)が人気を集めている。2016年2月15日には、7回目となる決勝大会「UNIDOL2015-16 Winter」が、2000名以上を収容できる都内最大級のライブハウス・新木場Studio Coastにて開催され、予選を勝ち抜いた16チームが出場した。会場は、ユニドルファンで超満員に膨れあがり、熱い一夜となった。

 ユニドルは、点数を付けて順位を決定するコンテスト。ダンス、表現力、一体感、構成、来場者をどれだけ魅了したのかなどの基準で審査されるという。審査は、振付師やアイドルライターら専門家から構成される審査員団による評価と、来場者投票による評価が合算されて、最終的な総合順位が決定する。

 ユニドルでは、回を重ねるごとに女子大生たちがステージ上で繰り広げる8分間のパフォーマンスのレベルが上がっている。7回目となった「UNIDOL2015-16 Winter」では、決勝戦に出場した多くのチームが優勝を狙っていることを公言したうえでステージに上がり、それに見合うだけのパフォーマンスを披露した。

 普段は普通の学生として過ごす女子大生が、ステージの上ではアイドルとして真剣勝負に挑むユニドルだが、参加している女子大生たちは何を思い、どんな気持ちでステージに臨んでいるのか。

 「UNIDOL2015-16 Winter」が行われた新木場Studio Coastにて、準優勝に輝いた「SPH mellmuse」(上智大学)のメンバーの「みあみあ」さん(1年生)と「はるか」さん(2年生)に話を聞いた。

 SPH mellmuseは、2012年に開催された第1回のUNIDOL2012から連続出場を続ける伝統チーム。2014Summerで優勝するほか、2013spring、2013Winter、2015Summerで準優勝している。「UNIDOL2015-16 Winter」でも準優勝に輝いたが、インタビューは、パフォーマンス終了後、結果発表の前に行った。

−パフォーマンスを終えた感想からお願いします。

みあみあ:今は何も覚えていなくて、短い8分間でした。2か月前からずっとセットリスト決めや練習を毎日、今日のこの瞬間のために考えて来たのですが、やり切った気持ちでいっぱいです。

はるか:今回、初めてのユニドル出場でした。ユニドルはずっと観客席から観客として見ていたのですが、SPH mellmuseさんにずっと憧れていましたので、SPH mellmuseのメンバーとして踊れて、すごく楽しかったです。またやりたいなと思いました。お客さんもサイリウムを、SPH mellmuseのカラーの赤にしてくれて応援してくれているのが伝わってきたので、とても楽しかったです。

−今回の目標は?

みあみあ:それは、優勝です。

−優勝するために、どんな戦略で臨んだ?

みあみあ:団結力で臨みました。関東予選の時もセットリスト決めから考えていたつもりなのですが、欠陥も色々とありました。みんなで反省会をして、自分たちに何が足りないのだろうと考えた時に、曲間(=曲と曲の間の繋ぎ)などに欠陥が多く見つかったこともありました。優勝するためには、全員の統一感が必要だと思いました。一方、長所として、私たちSPH mellmuseは衣装を替えることが浸透していましたので、衣装替えを中心に考えました。

−審査員の採点と観客投票の両方で高得点を得なければ優勝できないと思うが、これまでにどちらかの点数が高い一方で、どちらかの点数が低かったために、最終順位が伸び悩んだことはあった?

みあみあ:SPH mellmuseは審査員票が低いことが多いんです。どうして審査員票が低いのだろうと考えたときに、審査員の方は上から見ているのですが、フォーメーションが整わないときがあると思いました。関東予選の時もフォーメーションが整わなかったのですが、今回は特に、フォーメーションを工夫しました。

−ユニドルでは、上から見下ろす審査員と、下から見上げる観客の両方に向けたパフォーマンスを行う必要があるということ?

みあみあ:そうなんです。実は、それが結構、大変なんです。

−審査員はどんな点をチェックしていると思う?

みあみあ:審査員の方は、マイクを口から離していないかなど、わりと細かいところを見ていると思います。また、多分、1曲目をすごく見て、その1曲目でチームの特色を予想している気がします。あと、上から見るので、フォーメーションなどはちゃんと見ているのかなと思います。

−今回、審査員の票を伸ばすために工夫したことは?

みあみあ:SPH mellmuseは横列が整わないことが多いのですが、今回は、配置意識を持ってずっと練習していました。

−観客の方はどういうところを見ていると思う?

みあみあ:表情などを見ていると思います。目が合うと嬉しいというのもあると思います。

−観客の方は審査員とは違う観点で評価していると感じる?

みあみあ:感じます。

−観客の方からの投票数を伸ばすために今回、何を意識した?

みあみあ:SPH mellmuseはファンの方が多いのですが、遠くではなくて、観客の方の顔を見て、目を合わせるようにしました。

−観客席は暗いが、ステージ上からファンの方の顔は見える?

はるか:結構、見えました。すごく見てくれていたので、楽しかったです。

−ユニドルの採点方法は、例えば、技術面と表現面の双方から点数が付けられるフィギュアスケートに近いと感じたが、そう思う?

みあみあ:確かに、ユニドルは、普通のダンス大会とは違います。

はるか:言われてみると、採点方式はフィギュアスケートに近いのかなと思います。

−ただ、フィギュアスケートは技術面と表現面の両方を専門の審査員だけが審査をして観客は採点に加わらないが、観客も採点に加わる現状のユニドルの評価方法をどう思う?

みあみあ:難しいところではあるのですが、ユニドルは普通のダンス大会ではないので、独特の採点方法がユニドルなのかなと思います。

−フィギュアスケート競技には、大学生という枠組みを越えて競技者に広く開かれている「全日本フィギュアスケート選手権」があるが、同様に、大学生の枠組みを越えて競技者に広く開かれた“全日本アイドル選手権”とでもいうような大会があったら、出場したい?

みあみあ:う〜ん、……どうだろう。

はるか:私は興味があります。出てみたいです。

−サッカーには、一定の手続きを踏んだしっかりとしたチームであればプロ・アマを問わず基本的に参加できるとされる「天皇杯全日本サッカー選手権大会」(天皇杯)があるが、同様に、しっかりとしたチームなら誰でも参加できる“アイドル杯”とでもいうようなプロもアマも全員が参加して日本一を決定しようというガチのオープントーナメントがあったら出場したい?

はるか:出てみたいです。ユニドルはコピーダンスではあるのですが、私たちは、今日しかアイドルになれないので。それを考えると、もし1日でもアイドルになれる日が増えて、一瞬でもアイドルになれる時間が増えるのなら、出てみたいです。それに、プロのアイドルの方と同じステージに立てる機会は滅多にないので。今日も、(当日にシークレットゲストとして出演し、ユニドルたちがパフォーマンスを行ったのと同じメインステージでパフォーマンスを披露したプロのアイドルグループである)Juice=Juiceさんが立ったステージに自分も立ったのだと考えるとすごく嬉しいので、私は出てみたいです。

−選曲を含めて、SPH mellmuseは今回、「アイドルが好きな普通の女の子として自分たちがやりたいこと」をやった? それとも、「お客さんに楽しんでもらうためのこと」をやった?

みあみあ:どっちもだと思います。

はるか:私も、どっちもだと思います。ただ、SPH mellmuseは、「お客様のために、お客様と共に」というポリシーを掲げているので、自分たちが楽しむことも大切なのですが、お客様のために、お客様と一緒に楽しみたいという気持ちがあります。

−ファンの方へ、メッセージを

みあみあ:いつも支えて下さって、本当にありがとうございます。私がユニドルをできるのは、支えて下さっている皆さんのおかげです。これからも頑張っていきますので、よろしくお願いします。

はるか:今日は、初めてのユニドルのステージだったのですが、たくさんの方が応援して下さって本当に楽しかったです。ありがとうございました。これからも、SPH mellmuseのメンバーとして頑張っていきますので、応援をよろしくお願いします。

(インタビュー・文=竹内みちまろ)



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