2017年5月9日 20時10分 参照回数:
AKB48らのブレイクがグループアイドルブームを巻き起こし、現在は、アイドルがカルチャーとして定着しているとも言われている。クールジャパンとしても注目されるアイドルだが、最前線はどうなっているのか。
2017年5月1日から7日まで井の頭恩賜公園(東京・武蔵野市、三鷹市/1917年5月1日開園)の100周年を記念する「井の頭公園100祭」が井の頭恩賜公園にて開催された。6日には「学園祭ステージ」で明治大学の公認コピーダンスサークル「Copia」(コピア)がコピーアイドルダンスのパフォーマンスを行った。ステージ終了後、Copiaの代表の阿部真美子さん(商学部3年/20歳)と副代表の渡辺紗由美さん(情報コミュニケーション学部3年/21歳)に話を聞いた。
Copiaの阿部真美子さん、渡辺紗由美さん (写真:竹内みちまろ、2017年5月6日、井の頭恩賜公園にて)設立6年になるCopiaは、アイドルのダンスをコピーしてパフォーマンスをするサークル。秋に開催される明治大学の学園祭をはじめ、イベントなどに出演し活躍している。「6代目Copia」のメンバーは、9人の新1年生を含め3学年で27名。
Copiaのメンバーになるにはオーディションを受ける必要がある。今年は新メンバーの募集と入会のタイミングを早めたため、例年に比べて新入生への周知や勧誘を短い期間で行ったものの、他大生からの「Copiaに入りたいのですが」というものを含めて30から40の問い合わせがあったそう。渡辺さんは「Copiaには明大生しか入れないのですが、他大生からの問い合わせがあったときは嬉しかったです」と笑顔。オーディションでは、いくつかの基準があり、Copiaの雰囲気に合った学生や、やる気があって最後まで頑張ってくれそうなメンバーを選んだとのこと。また、明確な基準のひとつとして「アイドルになりたい子は落とします」とも。
晴天に恵まれた「学園祭ステージ」では、Copiaは、「次々続々」(アンジュルム)、「アキシブウェイ」(アキシブproject)、「オーマイガー!」(NMB48)、「でんでんぱっしょん」(でんぱ組.inc)、「重力シンパシー」(AKB48)の5曲のコピーダンスパフォーマンスを披露した。終了後、感想を、阿部さんは「暑い中たくさんの方々にパフォーマンスを見て頂けてとても嬉しかったです!」と語り、渡辺さんは「緊張しましたが楽しく踊る事ができました! ありがとうございました!」と声を弾ませた。
明治大学のCopia (写真:竹内みちまろ、2017年5月6日、井の頭恩賜公園にて)
そんなCopiaだが、2017年7月8日に、烏山区民会館(東京・世田谷区)にて、なんと、単独公演を行うそうだ。単独公演のための練習は今年の年明けからすでに始めており、夏の活動をこの公演1本に絞ったため、イベントへの出演依頼は断っている。1時間半という長い公演で、会場も着席で380名、立ち見を含めて400名という規模。単独公演はCopia史上初のこととなり、阿部さんは「友達や両親など身近な方に感謝の気持ちを伝える公演にしたいです」とコンセプトを紹介。渡辺さんは、現在の3年生たちを中心に「私たちの代でも何かを達成したい」と話す中で、単独公演を開催することにした経緯を話してくれた。
Copiaは、2016年8月30日に開催された女子学生による女性アイドルコピーダンスパフォーマンスのコンテスト「UNIDOL(ユニドル)2016 Summer」にて優勝している。優勝を決めたステージでは、勝負事として考えた場合には最も大切な選択のひとつとなるであろうパフォーマンスを締める最後の楽曲にAKB48の「ポニーテールとシュシュ」を選んだ。ステージに立っていた阿部さんと渡辺さんに聞いてみると、夏の曲で、CopiaにはAKB48が好きなメンバーが多く、「ポニーテールとシュシュ」を聞きながら育ってきた世代だったため決めたそう。楽曲への思いやアイドルへの愛を込めた圧巻のステージで、CopiaはUNIDOLでは最多となる3回目の優勝を飾った。
AKB48に限定していえば、阿部さんは「神7のころは、私達が中学生から高校生にかけてです。新1年生などは、それこそ小学生のころから聞いているのではないでしょうか」と話してくれた。
渡辺さんに、「小さなころからアイドルの楽曲を聴きながら育った女の子たちが、大学生になって、サークルを作って、コピーダンスパフォーマンスの単独公演を行うということは、カルチャーという面から考えるとすごいことですが、自分たちがすごいことをしているという実感はある?」と尋ねてみると、「よくCopiaのメンバー同士で話をするのですが、趣味として1人で好きだったことを同じ趣味のメンバーが集まってサークルを作り、イベントに出演させて頂き、自分たちで単独公演まで開催し、さらに、それを受け入れてくれる周りの環境があるということは、有難いことだと思います。ひと昔前なら、受け入れられないことだと思います」と心境を教えてくれた。
アイドルのコピーダンスをするサークルがあるということを知らない人もまだまだ多いかもしれないが、阿部さんは、「コピーアイドルダンスは、私達にとっては青春をかけている活動です。Copiaをもっと色々な人に知ってもらいたいですし、Copiaにはこれからも続くサークルになってほしいです。色々な方に観て頂いて、『素敵な活動だね』と言ってもらえるように、精進させて頂きたいと思います」と、渡辺さんは、「もしCopiaの活動を観に来て頂ける機会があったら、想像以上のパフォーマンスをお観せできるのではないかと思います。知らない人にとっては、『アイドルのコピーダンス? 何それ?』となると思いますが、一度でも知って頂けたら、はまって頂けるくらい全力でやっています」と思いを言葉にした。
現在、大学や高校に通う女性の方で、アイドルが好きな人がいたら、一度、コピーダンスを観に行ってはいかがだろう。新しい世界が待っているかもしれない。(インタビュー・文=竹内みちまろ)
→ 明治大学 Copia(Twitter)
→ 明治大学 Copia(公式ブログ)
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