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京都文教高校ダンス部が「第7回 日本ダンス大会」で優勝、悔しさを込めた作品で「生きているパフォーマンスをしている」と絶賛

2019年6月24日 21時30分 参照回数:



京都文教高等学校ダンス部(写真::竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

 スポーツ庁後援事業として、日本の高校部活チームが出場するダンス選手権「第7回 日本ダンス大会」が2019年6月23日、カルッツかわさき(神奈川・川崎市)にて開催され、京都文教高等学校が見事、優勝に輝いた。第3回大会以来4年ぶり2度目。準優勝は東京都立狛江高等学校、第3位は大阪府立久米田高等学校。



 日本ダンス大会は、競うだけではなく、大会出場者である高校生たちが「観て、学ぶ」ことができる“日本一教育的”な大会として運営されている。前日となる22日にはリハーサルに加えて、特別ワークショップやセミナーも行われた。大会でも高校生たちは、観客として他校のパフォーマンスを観て学ぶことができ、さらに、日本トップレベルのショーケースから、様々なジャンル・年齢で構成されるダンスチームも招聘され、生涯教育としてのダンスの普及を図っている。

【第7回 日本ダンス大会結果】 

優勝:京都文教高等学校 322.0(350点満点) TAKAHIRO賞(審査員長賞)
準優勝:東京都立狛江高等学校 321.6 長濱 佳孝賞
3位:大阪府立久米田高等学校 319.3
4位:北九州市立高等学校 318.9 MIZUNO特別賞
5位:大阪市立汎愛高等学校 317.7 寺川 綾賞(特別審査員賞)
6位:千葉敬愛高等学校 314.5 競技委員長賞
7位:駒澤大学高等学校 312.3 角田 美和賞
8位:鎮西高等学校 312.0 蝶理特別賞

大阪府立柴島高等学校 永利 真弓賞
京都明徳高等学校 REACH BEYOND賞
沖縄県立北中城高等学校 羽柴 多賀子賞
埼玉県立杉戸高等学校 岩井 智子賞

 ベスト8が10点差以内にひしめくという大激戦を制した京都文教高等学校は、今回、3年生(12人)、2年生(14人)、1年生(4人)の30人で出場。中高一貫教育の同校のダンス部は、京都文教中学校の部員を含めて現在、75名。

 京都文教高等学校が大会で披露した作品のテーマは「敗者復活戦 自由形」。部長である3年生の生徒は、「今まで悔しい想いをしてきたことの方が多かったです。その想いや、ダンス部で経験した想いをこの作品に全部、詰め込みました。この作品に取り組んだ時間が短かったので、みんなで気持ちをあげたり、ダンスの精度をあげることが難しかったです」と振り返った。

 「敗者復活戦 自由形」を作ったコーチの男性は、同校ダンス部OBで第3回大会で優勝した際の部長。コーチの男性は、「京都文教高校は毎年、この大会に挑んでいます。順位はだんだん上がってきてはいたものの負けっ放しでした。僕は(現在、大学4回生のため)京都文教高校ダンス部のために作品を作るのが今回で最後なのですが、今までの悔しい想いを全部、ぶつけようと思って、『敗者復活戦 自由形』というテーマを決めました」と語った。

 総評のためにマイクを持った審査員長のTAKAHIRO(上野隆博)氏は、「たくさんすごいチームがありました。久米田高等学校も、狛江高等学校もすごかった。構成力がすごかった。ばっちり揃っていた」と優勝にあと一歩届かなかった両校を絶賛。「京都文教高等学校はどこが抜きん出ていたかなと思いますと、“コンテストとしての見せ方が上手かったこと”、そして、“コンテストの見せ方を超えた見せ方ができたこと”、この2つがすごかった。しっかり構成を練ってきて、バッチリ合わせてきました。意外にみんなが見落としがちな技術(テクニック)を見せるための難しいステップを入れ込んできました。その難しいステップをひとりのスター選手がやるのではなく、みんなで共有してやり遂げてみせました。その点で総合評価が非常に高くなりました。なおかつ、ロックだけではなく、自分たちの信じる色々なスタイルを入れ込んできました、“自分たちらしさ”を追求してきたのではないかなと思います」とコメント。

 文部科学大臣杯がかかった大会の審査員長という重責を担うTAKAHIRO氏は、それまでは(ある意味で)厳格な表情で総評を語っていたが、「パフォーマンスをしていた(京都文教高等学校の)人たちの『ある1人』か『人たち』なのかは分からないのですが、やりきった息が最後に『はっ』と漏れた音が聞こえたとき、『ああ、この子たちは、かっこいいとかそういうことを超えて、生きているパフォーマンスをしているな』と思いました。自分たちが夢中になって、“全部をさらけ出して表現したい”という想いが伝わってきて、私もとってもいいと思い、私自身も『優勝だな』と思いました」と言葉にしたときは、一瞬、少年のような表情を浮かべたように見えた。

 京都文教高等学校ダンス部は、今大会で優勝したことにより、振付師たちが作品を出展し競い合うコンペティション「Legend UNIVERSE」(大阪・オリックス劇場/7月6日・7日)に、ティーンズゲストとして招待され、作品を披露する権利を得た(京都文教高等学校ダンス部は7日に出演予定)。開催地が大阪ということもあり、3年生も出演するかもしれないが、京都文教高等学校ダンス部の3年生たちは、大会への出場は、今大会をもって引退。

 引退する3年生たちの想いを受け継ぐ次期部長の生徒(2年生)は、「今まで先輩に教えてもらったことを活かして、頑張って、いい成績が残せるようにしたいです」と、この夏の目標を話してくれた。(竹内みちまろ)

*本記事では、動画と静止画を、大会事務局および各校の顧問の先生の確認・承諾を得て公開しています。



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京都文教高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)



京都文教高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)



京都文教高等学校ダンス部(大会オフィシャル写真)



京都文教高等学校ダンス部(大会オフィシャル写真)



東京都立狛江高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

大阪府立久米田高等学校ダンス部

大阪府立久米田高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

大阪府立久米田高等学校ダンス部

大阪府立久米田高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

鎮西高等学校ダンス部

鎮西高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

鎮西高等学校ダンス部

鎮西高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

鎮西高等学校ダンス部

鎮西高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)

鎮西高等学校ダンス部

鎮西高等学校ダンス部(写真:竹内みちまろ、2019年6月23日、カルッツかわさきにて)



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