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女子高生アイドルグループ「あべこべ共和国」が涙のデビューライブ

2017年7月17日 3時30分 参照回数:

あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)

あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)(写真:竹内みちまろ、2017年7月16日、代アニLiveステーションにて)

 現役女子高生によるアイドルグループ「あべこべ共和国(リパブリック)」(略称:あべリパ/オモロタスProduction所属)が2017年7月16日、代アニLiveステーション(東京・新宿区)にて、お披露目公演となる単独ライブ「あべこべ共和国お披露目Live〜開国の陣〜」を開催し、詰め掛けたファンを熱狂させた。

 あべこべ共和国は、“前代未聞な「NEO-IDOL」”をコンセプトに、“アイドルNEW COUNTRY”として世界へ日本のアイドル文化の楽しさを届けるために結成された。この日は、前日までアイドルとしてステージに立ったことのない一般の女子高生だった「まっく ゆきの」(ゆきのん/あべこべパープル/高校3年生)と「みかん なつき」(なっち/あべこべみかん/高校3年生)の2人が、アンコールも含めて5曲のパフォーマンスを披露した。

 ゆきのんは、ライブに先立つ7月11日に、甲状腺がんという病名を告げられたことと、7月20日に手術を受けることを自身のTwitterにて報告していた。お披露目ライブ当日、本番を目前に控えたリハーサルの際に、ゆきのんとなっちに話を聞いた。

 ゆきのんの甲状腺がんは、約1か月前に病院で検査をしてもらった際に発覚。今月20日に受ける手術では、甲状腺と転移している右のリンパ、万が一のために左のリンパを摘出。肺にも転移しているが、肺は薬を飲んで治療を進める。「甲状腺がんの中でも治る確率の高いものです」という。ゆきのんは小学2年生から現在まで合唱団に所属しており、音大に進学して声楽をさらに学びたいという夢を持っている。が、甲状腺と声帯は近くにあるため、医師からは声帯に影響する可能性も告げられている。「音大に進みたいという夢はあるのですが、手術の結果しだいでは、大学の専攻も考え直さなければいけないです。ただ、それよりも、今は、ライブの怖さの方が勝っています(笑)」と笑顔で話してくれた。

 なっちは、そんなゆきのんとは、なっちが小学2年生のときにゆきのんがいる学校に転校してからずっと仲良しだ(ケンカもしたそうだが)。ゆきのんから甲状腺がんの話を聞いた際は、「親戚も含めて私の身の周りにがんを患っている方がいませんので、ゆきのからその話を聞いたときに、どうしようと焦ってしまいました」と振り返った。今は、「本人が前向きにとらえていますので、私も前向きでいようと思っています」と心境を話した。

 ゆきのんにライブに臨む心境を尋ねると、「私の甲状腺がんに関するツイートがあんなに伸びたのは、色々な界隈の方が色々な場所で広めてくれたからだと思います」といい、「『ファンの方々』というのはまだ申し訳ないくらいなのですが、いつか、胸を張って『ファンの方々』と言えるように頑張りたいと思います。今のところは『応援して下さる方々』なのですが、言葉に表せないくらいにありがたいですし、『応援して下さる方々』が1人でもいるのだったら私は絶対にアイドル活動をやめません。『あなたのおかげで私は頑張れますので、あなたのために頑張ります』と思っています」と笑顔を弾けさせた。

 ライブ本番では、2人は「あべリパ、行くぞ!」の掛け声と共に、オーバーチュアに乗って元気に登場。日本のお祭りや文化を紹介する形のオリジナル応援ソング「あべこべレボリューション」を披露。「冗談じゃないね」(まねきケチャ)の後に、夢へ向かって歩きだす人を応援するオリジナル曲「スタートライン」のパフォーマンスを行った。

 アンコールで再びステージに登場すると、ゆきのんから甲状腺がんの手術についての報告があった。アイドル活動は続けることができたとしても声楽は諦めなければならなくなる可能性を告げられ落ち込んでいたが、Twitterにて多くの人から言葉をかけてもらい、「勇気を頂き、頑張ろうと思いました」と涙を浮かべた。なっちの存在がいかに支えになっているのかも語られ、なっちへの感謝を言葉にした。

 ここで、なっちから、あべこべ共和国はこの日に「開国」(デビュー)し、翌日に対バンに出演し、翌々日からゆきのんが治るまで「鎖国」(活動休止)することが発表された。ゆきのんにはサプライズのなっちからゆきのんへのビデオメッセージがスクリーンに映し出された。ゆきのんは「聞いてないよ!」と驚いていたが、なっちは、「小学生のときに出会ってから10年、まさかこうやって今、一緒にアイドルをやるとは考えたこともなくて」と心境を告白。なっちは、ゆきのんが治療に専念している間も、SNSや配信サービスを利用してあべこべ共和国が活動する姿を見せるので、ゆきのんには「手術、入院、治療に専念してください」とメッセージを送った。「ゆきのは1人じゃないです。みんなが付いています。私か付いています!」と思いを言葉にした。

 アンコールが終わると、ゆきのんは、ファンが駆け付けた会場を見渡して「こんなに来てくれて、驚いています」と告げ、「マジで、みんなを彼氏だと思っています」とファンへの愛を声に出して語った。なっちも、「最初は5人しかいないとか、親戚が集まってそれで終わりとか思っていました。こんなに集まってくれて本当に信じられないです」と驚きを語った。2人はファンに感謝した後、さらに、アイドルグループを立ち上げるために裏方として尽力し、メンバーが困難に直面しても絶対に見捨てずに応援してくれている運営メンバーに感謝を伝えるため、ファンと一緒に全員で「ありがとう!」と言葉をかけた。ゆきのんとなっちによるサプライズ企画だったようで、運命メンバーたちは目を潤ませていた。

 “開国”した翌々日に“鎖国”という船出となったが、メンバーも、運営陣も固い絆で結ばれており、アイドルへの情熱は衰えることはない。運営メンバーは「決意は変わらず、むしろ、強くなりました。もっと強くなって帰ってきます」と拳を握っていた。ひと回り大きくなって戻ってくるあべこべ共和国の活躍に注目したい。(竹内みちまろ)



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あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)

あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)(写真:竹内みちまろ、2017年7月16日、代アニLiveステーションにて)

あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)

あべこべ共和国(左:みかんなつき、右:まっくゆきの)(写真:竹内みちまろ、2017年7月16日、代アニLiveステーションにて)

あべこべ共和国(左:まっくゆきの、右:みかんなつき)

あべこべ共和国(左:まっくゆきの、右:みかんなつき)(写真:竹内みちまろ、2017年7月16日、代アニLiveステーションにて)

あべこべ共和国デビューライブ

あべこべ共和国デビューライブ(写真:竹内みちまろ、2017年7月16日、代アニLiveステーションにて)



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