2017年6月5日 19時50分 参照回数:
あべこべ共和国 (写真:竹内みちまろ、都内にて)
現役女子高生の4人組アイドルグループ「あべこべ共和国(リパブリック)」(オモロタスProduction所属)がこの夏にデビューを予定している。「あべこべ共和国」は、“前代未聞の『NEO-IDOL』”がコンセプトで、アイドル文化を通して、日本をはじめ世界に“楽しい”を届けるために活動する。
デビュー前の初夏のある日、都内某所で「あべこべ共和国」の宣材撮影が行われるとの情報をキャッチしたミニシアター通信ではスタジオに潜入取材を行った。私服で登場した4名のメンバーと、運営のオモロタスProductionの3人に話を聞いた。
【「あべこべ共和国」メンバー(ニックネーム/担当カラー)】
にけ ねね(ねね様/あべこべブルー):17歳・高校2年生
花摘 あおば(あおにゃ/あべこべピンク):16歳・高校2年生
まっく ゆきの(ゆきのん/あべこべパープル):17歳・高校3年生
みかん なつき(なっち/あべこべみかん):17歳・高校3年生
「あべこべ共和国」のメンバーは、(取材の時点では)4人ともアイドル経験のない一般の女子高生。デビューした暁には、「あべこべ共和国」という国の「元首」となり(1つの国に4人の元首がいる)、ファンを「国民」と呼ぶ。
ねね様は、3歳から13歳までクラシックバレエに打ち込んでいた。好きなアイドルは、父親の影響でももいろクローバーZ。「バレエをやめてからずっと夢がなくて、何かしたいなと思っていました。そんなときにアイドルとしてデビューさせて頂くことになり、タイミングがいいなと思いました」と声を弾ませた。“ねね様”というニックネームは、周りのメンバーたちの「思わず讃えてしまう」という印象から生まれたそう。ミニシアター通信でも、私服の写真を撮らせてもらう際に「バレエのイメージでポージングをお願いします」と依頼するも、「嫌です」と即答された。「ツンデレですか?」と尋ねてみると、「違うと思います」とのこと。
あおにゃは、高校からダンス(HIPHOP)を習っており、アイドルも踊ることも大好き。アニメやゲームも好きで、「夏休みは家から出ないで一日中、ゲームをしていたりします」とにっこり。モンスターハンターシリーズやアクション系のゲームがお気に入りと話してくれた。
ゆきのんは、「小学校の頃からずっと、仲の良い相方と振りコピをやっていました」と声を弾ませた。アイドルのライブを観て泣きそうになることもあるそうだ。また、小学2年生から現在まで合唱団に所属しており、音楽の勉強を続けたいという夢を持っている。チャームポイントは、「“勘違いセクシー”という感じでやっています!」
なっちは、日本のアイドルではAKB48が好きだが、日本のアイドル以上に韓国アイドルが大好き。東方神起や少女時代など日本でも有名なグループから、まだ日本デビューをしていないグループまで、SNSなどで情報を集めている。「チャームポイントは明るい笑顔です! みんなを笑顔にさせられるように頑張ります!」と意気込みを言葉にした。
個性に溢れ、チャーミングで、なによりもカワイイ4人だが、「あべこべ共和国」としてデビューした後に、どんな活躍をするのかに注目だ。
また、「あべこべ共和国」を運営する「オモロタスProduction」の3人にも話を聞いた。
オモロタスProduction (写真:竹内みちまろ、都内にて)【「オモロタスProduction」】
渡邊滉崇/代表(わたなべ・ひろたか/22歳)
窪田裕飛/コンテンツ(くぼた・ゆうひ/23歳・大学4年生)
宮澤広/プロデューサー(みやざわ・ひろし/23歳)
3人は、渡邊さんと窪田さんが大学の同級生で(窪田さんは1年間休学したため現在4年生、渡邊さんは2017年3月に卒業)、渡邊さんと宮澤さんはアルバイト先で知り合った。大学在学中から3人でIT企業を立ち上げることを目標に、ホームページ製作の受託などを行っていたが、3人ともアイドルヲタクで、2016年秋に、アイドルグループを立ち上げることを決意。渡邊さんも、宮澤さんも会社勤めなどはしておらず、窪田さんは活動を「あべこべ共和国」1本に絞るため就職活動はしていない。「オモロタスProduction」の法人化も検討中とのこと。
アイドルでの起業を決意した3人に「アイドルの魅力」を尋ねてみた。
渡邊さんの口からは「アイドルは時空間の彩りだと思っています」との言葉が出た。「アイドルがいる空間は必ず笑顔が生まれている空間です。アイドルは、その笑顔を彩っています」とにっこり。
窪田さんは「昔から思っているのですが、『アイドルは自分そのもの』だと思います。『自分』というものは何よりも大事なものだと思いますが、実は、『推しているアイドル』は、『自分』と同じくらい大事なのではと思っています。僕がアイドルを応援したいなと思ったのは、現場に初めて行ったときでした。僕達も、みんなが自分自身と同じくらい大事にしてくれるアイドルを作りたいなと思っています」と目を輝かせた。
宮澤さんは、「ベタですが、アイドルの魅力は『夢』だと思います」。続けて、「多くの人はアイドルをテレビで観ると思います。ただ、テレビに映らないようなグループでも、ライブハウスに行けば、キラキラがあると思います。たとえお客さんが少なくても、『このステージは今、私のものだ!』というオーラを出して踊っているアイドルを見ると、ぐっとくるものがあります。アイドルを夢見た女の子が、アイドルとして人前で歌って踊っていると、喜びが顔に出たり、踊りに出たり、声に出たりします。アイドルとしてステージに立つこと自体に、夢があるのだなと思いました」と聞かせてくれた。
「アイドルの運営」というと、興味を持つ大学生が多いのかが気になるが、3人に聞いてみると、「儲かるのであればやりたい」や、「お金がもらえるのならやりたい」などと言う人がいないわけではないものの、真剣に考えて何らかの行動を起こした人は、3人の周りにはいなかったそうだ。
また、2020年に東京でオリンピック・パラリンピック大会が開催されることは、アイドルで起業しようと思った要因になったのかを聞いてみると、「オリンピックがあるからアイドルを立ち上げたわけではないのですが、オリンピックの話は3人で色々としました」と答えてくれた。
「オリンピックでは、日本のカルチャーを海外に発信する活動が増えるし、その中にアイドルも含まれてくると思います。オリンピック会場の周りでアイドルのライブが行われることもあると思います。『あべこべ共和国』はそういったステージに出演したいと思っています。実は、今の段階から、オーバーチュアにオリンピック感を入れることにしました。オリンピックへの熱が高まるにつれて、『あべこべ共和国』でも、もっとオリンピック感を出して行って、オリンピックの際に活躍できるアイドルグループにしていけたらいいなと思っています」
3人は、これまでにアイドル運営に関わった経験はなく、イベントサークルなどに所属したこともない。しかし、話を聞いただけで、アイドルへの愛が人一倍、強いことが伝わってきた。
7月16日に「代アニLiveステーション」にてお披露目ライブを開催することが決定している「あべこべ共和国」。日本のカルチャーを世界へ発信したいとの思いからアイドルで起業した若者達の活躍という面でも、注目したい。(インタビュー・文=竹内みちまろ)
→ 原宿の普通の女子高生がいきなりアイドルデビュー!注目の「カモネギ」インタビュー
→ ハイドル優勝のchouchou(シュシュ)、スクールアイドル「なってみたい」
→ 原宿の普通の女子高生がいきなりアイドルデビュー!注目の「カモネギ」インタビュー