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映画『ダブルドライブ〜狼の掟〜』主演の藤田玲、カーアクション&バイオレンスで可能性への挑戦に意欲

2018年8月20日 20時10分 参照回数:

藤田玲

藤田玲(撮影:竹内みちまろ、都内にて)

 車が紡ぐ流れ者たちの生き様を描いたクライム・カーアクション映画『ダブルドライブ〜狼の掟〜』が2018年8月25日に、『ダブルドライブ 〜龍の絆〜』が2018年9月22日に公開される。

 同作は、通算23本製作された大ヒットヤンキー映画『ガチバン』と、通算9本製作され、金への欲望と恐怖を容赦なく活写した映画『闇金ドッグス』の製作陣が手掛ける。『〜狼の掟〜』では、すべてを失った主人公の我妻アベル(藤田玲)が少年院時代に世話になった兄貴分の村上大児の元を訪れ、大児が率いる愚連隊「サガミ連合」のメンバーの1人・五十嵐純也(佐藤流司)と出会う。

 藤田は、「牙狼<GARO>シリーズ」の1つ「絶狼<ZERO>シリーズ」の主役で注目を集め、人気2.5次元舞台(「ライブ・スペクタクル NARUTO-ナルト- 〜暁の調べ〜」、「戦国BASARA4 皇」、「GANTZ:L -ACT&ACTION STAGE-」など)から、「南太平洋」、「レ・ミゼラブル」などの本格的ミュージカルまで、幅広く活躍。また、ロックバンド「DUSTZ」のボーカルとして音楽活動や、地域情報バラエティ番組「猫のひたいほどワイド」(テレビ神奈川にて月〜木曜日の12:00〜13:30、ほか千葉テレビなど)の木曜日のMCを担当するなどマルチな才能を発揮している。

 藤田に、同作の見どころと、俳優、アーティスト、MCなど多彩な分野で活躍することの利点について、話を聞いた。

−我妻アベルはアウトローな役ですが、ここまでワイルドな役柄の経験は?

 ワイルドな役は舞台などであるといえばあるのですが、ここまで口数も少なくて、熱くて、絵に描いたような男というのはないと思います。(前作となる)映画『ボーダーライン』で初めてアベルをやらせて頂いたのですが、今作のアベルはすべてを失った状態なので、完全に閉鎖的になっている状態だけを作って、あとは出会う人々に肉付けしてもらうという手法で今回は撮影に臨みました。

−芝居で難しかった点は?

 アベルは『ボーダーライン』では何を考えているのか分からない役だったのですが、今回は監督と話し合って、内面を少しずつ出すようにしようということになりました。ただ、セリフが少ないので、その中で、考えていることをどう出すのか、どのくらい出すのかが難しかったです。出し過ぎるとアベルではなくなってしまうので。

−カーアクションも迫力がありました。車は普段から運転する?

 普段から乗りますがオートマです。マニュアル車を運転するのが10年ぶりくらいで楽しかったです。でも、撮影で運転したのはレーシングカーで、しかも、半クラの位置が微妙とか、1台ごとにくせがありました。アベルは運転が上手いのですが、カメラが回っている中で車のくせをつかんでいかなければならないので苦労しました。

−映像という点では、スピードを出して走っているレーシングカーを、地面すれすれから動きながら映している場面など迫力がありました。

 あの場面は、外国映画を観ているようで、本当にかっこよかったですね。疾走する場面の撮影は、最新技術を使いながら、並走して撮ったり、ドローンを使ったりしています。

−『ダブルドライブ』シリーズにどんな手ごたえを感じている?

 『ダブルドライブ』シリーズは、まだまだ可能性があると思います。描写ももっと過激にしたいですし、カーアクションも、もっとやれると思います。それこそ、『トランスポーター』や『西部警察』ではないですけど、今の日本映画でも、チャレンジできることはまだまだあると思いますので、『ダブルドライブ』シリーズが続く限り、毎回、新しいことに挑戦していきたいです。

−作品の中で注目してほしい点は?

 佐藤流司が演じる純也とバディになるのですが、純也と出会ったことで、アベルは背負っているものが軽くなっていきます。そこを見てほしいです。あとは、仲間とは何なのか、人は変わってしまうのか、変わらないものがあるのではないのか……など、男の子が好きな熱い部分に注目してほしいです。脇を固めてくれているのが名優ばかりなので、そこでの化学反応も、観てほしいです。

−佐藤さんとの共演はどうでしたか?

 流司とは前から共演しているのですが、今までとはまた違った流司を見ることができて楽しかったです。流司は、役者っぽい役者だなと思います。僕よりもぜんぜん若いのに、昔の役者みたいな気質がある人です。だからアウトローが似合うだろうなと思って、ごはんを食べているときに僕が「こういう映画があるんだけど、俺のバディになってくれない?」と口説きました。

−映画、舞台、ミュージカル、音楽と多彩な分野で活躍されていますね。

 自分では、あまり気にしたことはないのですね。よく「他ジャンル」と言われますが、自分的には、エンタメというひとつのジャンルの中でやっているだけなので。出し方が違うというだけで、表現という意味では同じですから。

−アーティストとしての経験が、芝居に役立っていることは?

 純粋にギターを弾く役などが出来ます。また、俳優としてお芝居をして、バンドをやっていたから歌も歌える、だからミュージカルもやれるのだと思います。

 もちろん、歌い方はぜんぜん違って、僕はミクスチャーバンドなので好き勝手に歌っているのですが、本格ミュージカルでそれはできないじゃないですか。でも、逆にミュージカルで力の抜き方を覚えたりなどしましたので、自分のバンドでの歌い方が楽になりました。色々なことをやることによって、色々な面で得はしていると思います。

 また、テレビ神奈川の「猫のひたいほどワイド」という生放送番組でMCをやっていることで、しゃべりも上手になりました。カットが掛かるまでお芝居をしなければいけないようなときなどでもアドリブを入れられるようになりました。

−今後、俳優業でやってみたいことは?

 何でも挑戦したいのですけど、時代劇は、2.5次元舞台ではたくさんやっているのですが、映画ではまだやったことがないので、やってみたいです。時代劇は戦国ものでもいいですね。男の子なら誰でも憧れるかもしれませんが、伊達政宗とかやってみたいです。僕は真田幸村タイプではないのと思うので、明智光秀とか。あのしたたかな感じがいいですね。

−エンタメというくくりの中では?

 アプリの声優などはあるのですが、ゲームの声優はまだやったことがないので挑戦してみたいです。RPGをやりながら、自分が演じているキャラを愛でたいです。「この声、俺!」って(笑) あとは深夜帯など自由なアニメの声優とか。ジャンルを問わず、色々やってみたいです。

−公開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

 佐藤流司君とバディを組んで『ダブルドライブ』というシリーズが始動しました。デコボココンビの2人の掛け合いを楽しんで頂きたいと思います。男の子が好きな熱い世界をはじめ、車、不良、ヤクザ、バイオレンスシーンも登場します。人間関係だったり、ヒロインとの関係だったりと、しっかりとしたヒューマンドラマにもなっていますので、ぜひ、楽しんで頂けたらと思います。

(インタビュー・文/竹内みちまろ)

『ダブルドライブ 〜狼の掟〜』
出演:藤田 玲 小宮有紗 駒木根隆介 野中隆光 小國彰裕 波岡一喜 佐藤流司

『ダブルドライブ 〜龍の絆〜』
出演:佐藤流司 木アゆりあ 脇 知弘 内野 智 波岡一喜 藤田 玲

監督:元木隆史 脚本:池谷雅夫 企画・配給:AMGエンタテインメント 
製作:「ダブルドライブ 〜狼の掟&龍の絆〜」製作委員会
2018年/日本/カラー/シネマスコープ 
(C)2018「ダブルドライブ 〜狼の掟&龍の絆〜」製作委員会
公式サイト:http://doubledrive-movie.com/

<ダブルドライブ 〜狼の掟〜 ストーリー>
過去に家族同然の仲間たちを次々と残虐したヤクザの広澤を殺してしまった我妻アベル(藤田玲)は、他に頼る当てもなく、少年院時代に世話になった兄貴分の村上大児(駒木根隆介)の元を訪れた。大児は「サガミ連合」という名の愚連隊を率いており、そのメンバーの一人、五十嵐純也(佐藤流司)と出合ったアベルは、お互い車好きな事もあって意気投合する。ある日、大麻の取引に失敗した純也はペナルティとして多額の借金を背負い闇金に手を染める羽目に。闇金会社社長・塩田(波岡一喜)の苛烈な取立てに苦しむ純也、一方で、兄を殺され復讐を誓う広澤の弟・狂介はアベルの行方を追っていて…。

<ダブルドライブ 〜龍の絆〜 ストーリー>
五十嵐純也(佐藤流司)の実家はスクラップ工場を経営している。我妻アベル(藤田玲)と共に逃げるように戻り、工場でバイトすることになった。ところが、多額の借金を抱え、首がまわらない純也は、高級車を次々と盗み盗難車ビジネスに手を染める。裏社会のルートを探し出し、何とか換金に成功し意気揚々と盗難を続けていたが、とある高級車を盗んだ時、そのトランクには手足を縛られた謎の美女・亜梨紗(木崎ゆりあ)の姿が。この出会いが純也の運命を大きく変えることになる…。

【藤田玲】
1988年9月6日生まれ。東京都出身。
2003年『仮面ライダー555』で俳優デビュー。

『牙狼<garo>シリーズ』で演じた涼邑零が主役となった『絶狼シリーズ』で注目を集め、『ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」〜暁の調べ〜』『GANTZ:L -ACT&ACTION STAGE-』の人気舞台から『南太平洋』『夜曲』『スカーレット・ピンパーネル』などの本格ミュージカルまで幅広く活躍し観客を魅了し続けている。映画では、『絶狼<ZERO>-BLACK BLOOD-』『ボーダーライン』で主演を務める。また、2006年に結成されたロックバンド【DUSTZ】のボーカルとして2009年「Break & Peace」でメジャーデビュー。自ら作詞作曲も手掛け、『ボーダーライン』および、本作『ダブルドライブ 〜狼の掟〜』の主題歌に「BORDERLINE -A side-」が起用されている。現在、テレビ神奈川お昼の生放送情報番組『猫のひたいほどワイド』ではメインMC木曜を担当中。

『ダブルドライブ 〜狼の掟〜』
主題歌『BORDERLINE〜Aside〜』DUSTZ(DOLCE STAR RECORDS) http://dustz.jp/


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