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(98)平清盛の沙汰

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 関白藤原基房、太政大臣藤原師長をはじめとし、この度の平清盛の沙汰では、多くの人の官職が停止されました。

 按祭(あぜち)大納言・資賢も官位を停止されました。また子の、

源資時(右近衛少将兼讃岐の守)

 は、2つの官職を停止されました。

藤原光能(参議皇太后宮権大夫/右兵衛督(かみ))
高階泰経(大蔵卿右京大夫/伊予の守)
藤原基親(蔵人左弁/中宮権大進)

 は、本官と兼任する官職の3つを同時に停止されました。

 特に、

源資賢
源資時(子)
源雅賢(孫、源通家の子、右少将(誤りか))

 の3人は、即日、都から追い出すべきとされ、命を受けた大納言・藤原実国と、博士の判官・中原範貞により、その日のうちに、都から追い出されました。

 大納言・源資賢は、「一切衆生の生死輪廻する世界である三界が広しといえども、五尺の身を置く場所がない。一生は短いといえども、一日を暮らすこともできない」と嘆き、夜中のうちに、九重(皇居)から紛れ出て、八重の雲の外へ逃げました。かの「大江山や、生野の道にかりつつ」と詠われたように、丹波国村雲という場所に逃げしばらく身を潜めていました。しかし、ついに見つけ出され、信濃の国に流されたといいます。

(2011年11月9日)


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