本文へスキップ

ミニシアター通信平家物語 > (378)源範頼の最期

(378)源範頼の最期

参照回数:

登場人物:足立新三郎、源頼朝、源範頼、源義経、土佐房

 源義経の元に、足立新三郎という召使いがいました。頼朝が「奴は下郎なれど、気のきく者なので、使え」と、義経につけたといいます。足立新三郎は、義経を監視するスパイで、頼朝から義経を切るように命じられた土佐房が逆に義経に切られると、足立新三郎は、夜を徹して、鎌倉に下り、頼朝に伝えました。

 頼朝は大いに驚きました。今度は、弟で、義経にとっては兄の、源範頼に、義経追討のため上京せよと命じました。範頼はしきりに辞退しましたが、重ねて頼朝から命じられると、仕方なしに、用意を整え、物の具をつけて頼朝の前に出陣のあいさつに訪れました。しかし、そこで頼朝から「お前も義経のようになるなよ」と言われると、その言葉に恐れをいだき、宿所へ帰り、武装を解いて、上京を止めてしまいました。

 源範頼は、頼朝に不忠はまったくない由の起請文を、一日10枚、昼は書き、夜は庭で読み上げました。100日に1000枚の起請文を書いて、提出しましたが、かなわず、範頼はついに討たれてしまいました。

(2012年2月13日)


(379)源義経の都落ち

(380)吉田経房

(381)六代御前


平家物語のあらすじと登場人物




運営会社

株式会社ミニシアター通信

〒144-0035
東京都大田区南蒲田2-14-16-202
TEL.03-5710-1903
FAX.03-4496-4960
→ about us (問い合わせ) 



平家物語のあらすじと登場人物