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昔、通乗(とうじょう)という人相見がいました。
通乗は、宇治殿・藤原頼通と、二条殿・藤原教通(頼通の弟)を占い、「天皇3代にわたり関白となり、80歳の長寿です」と占ったところ、その通りになりました。
太宰権帥・藤原伊周(これちか)を「流罪の相があります」と占ったところ、ほんとうに流罪になりました。
聖徳太子は崇峻天皇を占い「横死の相があります」と告げたといいますが、崇峻天皇はほんとうに蘇我馬子に殺されました。
優れた人が皆、必ずしも人相見にも長けていたということではありませんが、上古には、このような例がありました。
相少納言・藤原維長(これなが)が以仁親王を見て「天皇になる相があります」と占ったことについては、まったくの見誤りだったのかとうわさされました。
(2011年11月28日)
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平家物語のあらすじと登場人物
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