2018年7月7日 23時40分 参照回数:
Tomboys☆(東洋大学) (写真:竹内みちまろ、2018年6月30日、ベルエポック美容専門学校)
女子大生によるアイドルコピーダンスグループの日本一を決定するUNIDOL(ユニドル)が盛り上がりを見せている。2018年6月11日から13日には、8月23日に都内にて開催される夏の全国大会に出場するチームを決定する関東予選が開催され、史上最多となる39チームが出場した。
アイドルが大好きでコピーダンスをやりたいという気持ちから始まったUNIDOLだが、回を重ねるごとに大会の規模が拡大し、現在では、多くのチームが優勝を目指し、パフォーマンスに磨きをかけている。各チームに話を聞くと、今年大学に入学した新1年生の中には、高校生のうちから「UNIDOLで優勝したい」と願い、名門チームの門を叩いたメンバーも少なからずいたそうだ。
競争率が高くなれば大会のレベルは上がるが、出場者にとってはUNIDOLでの戦いがますます苛酷なものになっていく。現在は、関東予選を突破して決勝戦に進出すること自体が至難の業になっているともいえるのかもしれない。
今回の関東予選では、有力チームの多くは着実に予選を突破して、決勝戦へ駒を進めた。UNIDOL出場者たちはアイドルではなく一般の大学生だが、そんな彼女たちの意識も、UNIDOLを取り巻く環境も、急激に変化している。そんな中、結果を残しているチームには何が共通しているのか。
6月30日に東京・原宿のベルエポックホールにて開催された「第3回アイコピ アイドルコピーダンスフェス」に出演していた3チームに話を聞いた(「アイコピ」の運営と「UNIDOL」の運営はまったくの別団体)。
・Tomboys☆(東洋大学)UNIDOLの関東予選1日目を1位通過
・ももキュン☆(早稲田大学)UNIDOLの関東予選3日目を2位通過
・winK♡(北里大学)UNIDOLの関東予選2日目を3位通過
Tomboys☆は、前回大会となる2018年の冬の全国大会で優勝し、現在、冬の大会は3連覇中。この夏は、悲願の夏大会初優勝を目指す。
Tomboys☆のメンバーたちに、「UNIDOLで勝つ秘訣は?」との質問を投げかけてみると、「みんなで同じ気持ちにならないと、同じ目標に向かって頑張れない」と話し、真剣に練習に取り組むため、学年の隔てをなくしてチーム全員が思っていることを言える環境を作り、話し合いの中で、それぞれの考えをしっかりと言葉にしているそう。
UNIDOLで勝つ秘訣とは?
一方、グループのメンバーも、UNIDOLを取り巻く環境も、変わっていくので、課題をしっかり見つけて取り組むことが大切とも。また、UNIDOLはすでにダンスの練習だけをしていれば勝てる大会ではなくなっていると考えているそうで、UNIDOLで勝つためには、「礼儀や応援してくださる方々への感謝など基本的なことをちゃんとやること」も必要とも。
ももキュン☆は、早稲田大学に入学したメンバーたち5人で2014年5月に結成されたサークル。UNIDOLには、2014年10月に開催された「Fresh大会」(新人戦)から出場している。長らく、予選を突破できるかできないかのボーダーラインにいたが、今年の春に大学を卒業していった創成期のメンバーたちが意地を見せてチームを押し上げた。前回大会(2018年2月)では準優勝。今大会も、優勝候補の一角として注目を浴びている。
ももキュン☆メンバーに話を聞くと、前回大会から、深夜練習は絶対参加でかつ練習の出席日数が基準に満たないメンバーはUNIDOLの大会には出場させないというルールを作ったそう。練習を休みがちなメンバーがいるとチーム一丸になることができないといい、「ルールを作ってから、かなり出席の状況がよくなったので、ルールを設けてよかったなと思います」と笑顔を見せた。
UNIDOLで勝つ秘訣とは?
1期生から10期生まで積み上げてきた経験があるので、代替わりをして新しいチームが出来た際などに、後輩が同じ失敗を繰り返さないよう先輩がアドバイスをして、新しくできたチームのそもそものスタート地点を他のチームよりも有利な位置にもっていくことができる点が強み。UNIDOLで結果を残すためには、パフォーマンス作りに加えて、チーム作りが必要と考えていることも話してくれた。
「結果が出続ければモチベーションも失われないと思います。UNIDOLで結果を残すには、組織作りも含めて、先輩が後輩をサポートできる仕組みは必要ではないかなと思います」とも。
今年の春、ももキュン☆には8人の新入生が入ったそう。夏の決勝戦への意気込みを聞くと、「過去最高人数の17人で出場します。ももキュン☆パワー全開で絶対に優勝します!」と拳を握った。
winK♡は、UNIDOLには2013年の冬大会から出場。決勝大会の常連チームとして活躍しているが、学校の試験や国家資格試験の準備をするメンバーが多いため、大会に出場しないこともある。
「UNIDOL関東予選2日目を3位通過しましたが、予想通り?」と尋ねてみると、どのチームもしのぎを削っており、強豪チームも多かったため、「予想自体がまったくできませんでした」と素直に話してくれた。
UNIDOLで勝つ秘訣とは?
2018年の冬大会には出場しなかったwinK♡だが、1年ぶりの出場で予選を突破できること自体が、他チームにとっては羨ましい限りかもしれない。winK♡のメンバーたちは、「先輩が残してくれたものが大きいです。代々受け継いできた気持ちが(自分の中に)宿っている感じです」とコメント。チーム作りや練習の方法は、先輩たちを参考にしているそうで、上級生は「先輩たちに育ててもらったように、自分たちも後輩を育てています」と声を弾ませた。
winK♡は、前回大会となる2018年の冬大会には不参加だったものの、「今回の予選のために、去年から、チームで心をひとつにして練習に取り組んできました」と、出場できる大会の回数が少ない分、一つの大会に時間をかけて取り組んでいることを話し、夏の決勝戦では、悲願の初入賞(表彰台)を目指すと目を輝かせた。
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強豪と呼ばれる3チームに話を聞いて、チームとしての経験値が高く、組織作りという面でも先輩が後輩にアドバイスできたり、先輩からしてもらった通りのことを後輩にしてあげていたりする点が共通していると感じた。
Tomboys☆とももキュン☆には、この春、多くの新入生が入部し、大所帯になっているそう。ただ、UNIDOLに初回大会から出場し、関東予選2日目を1位突破したSPH mellmuse(上智大学)には、今年、17名が新たに入部したという。17人全員がUNIDOLに出場するのかどうかは分からないが、これまで、UNIDOLには、複数の学年を合わせて15人〜17人となったり、4年生も出場することで、大人数でのパフォーマンスを実現し、インパクトを残してきたチームが多い。1年生が17人入ったということは、これまで歴代の強豪チームがチームの全力をあげて取り組んできた大人数での華々しいパフォーマンスを、ひとつの学年だけで実現できてしまい、チーム全体でのパフォーマンスはそれ以上のものになるということだ。
ますます盛り上がって行くUNIDOLだが、今年の夏は、どんなドラマが生まれ、今後、どう進化していくのかに注目したい。(竹内みちまろ)
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