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【ゲネプロレポート】大ヒットシリーズのREBOOT最新作・Girls Live Action「降臨SOUL〜風燐火斬〜」が開幕、29日まで六行会ホールにて!

2024年9月26日



「降臨SOUL〜風燐火斬〜」(写真:竹内みちまろ)

 Girls Live Action「降臨SOUL〜風燐火斬〜」が2024年9月25日(水)~9月29日(日)、六行会ホールにて公演中。

 「ILCA × HIKE × アリスインプロジェクト」が製作する同作は、2012年に初演が上演された「戦国降臨ガール」から始まる戦国降臨シリーズをREBOOTしたもの。昨年上演され全14公演が完売した『降臨SOUL』では、大ヒットゲーム『NieR:Automata』の原点ともなった舞台「ヨルハ」の初演をプロデュースしたチームが再び集結し全キャストがオーディションにて選出された。「降臨SOUL〜風燐火斬〜」はその続編。

 25日にはゲネプロが開催された。

 作品は、1571年に織田信長(舞川みやこ)が明智光秀(梅原サエリ)に比叡山焼き討ちを命じる場面から始まる。『降臨SOUL』の世界では「悲詠山焼き討ち」として記録されている。信長は光秀に刀を突きつけ「やらねば、そなたとそなたの家族、郎党をすべて殺す」と命じる。決死の覚悟で命を受ける光秀と満足そうに笑みを浮かべる信長。断れば信長はその場で光秀を本当に殺し、命を受けた光秀の中でこの瞬間何かが変わったと確信させる俳優たちの演技が観客を一気に物語世界の中に引き込む構成になっていた。

 「降臨学園」とは、武将と同じDNAを持つ生体エネルギーにより武将を現実に降臨させることができる少女「降臨マスター」の養成機関。「降臨マスター」が手に持つ降臨フォンに向かって「武将降臨」と告げると、武将が降臨し、「死武者」たちを倒していく。

 新宿御苑の地下にある「降臨学園新宿支部」では、信長を降臨させることができる緒河桃歌(反田葉月)、前田利家(清水凜)の降臨マスター・前野マツ(鶴見萌)、羽柴秀吉(藤井彩加)の降臨マスター・破芝英美(平瀬美里)たちが訓練に励んでいたが、「第六天魔王」と恐れられた信長の降臨マスター・緒河桃歌はどこか訓練に身が入らない様子。そんなとき、天帝より、新宿支部の力を試すため池袋支部や血夜堕(ちよだ)本部のメンバーたちと対抗試合を行うよう通達があった。

 ストーリーは、天帝に反旗を翻した狂都(きょうと)支部や、狂都に渡った明智光秀の降臨マスター・明池蜜子(あわつまい)、狂都と同盟を結び信長包囲網を形成する死無野(しなの)支部らの思惑が絡み合い展開していく。

 今作でも、マスターが降臨フォンに向かって「武将降臨」と告げる場面や、降臨した武将たちが刀や槍、そして武将たちに特有の武器を使って殺陣を繰り広げるシーンでは、俳優たちの迫真の演技に引き込まれるだろう。乱世を生きた武将たちの生きざまに加え、マスターたちが持つ人間ドラマも丁寧に描かれているため、感情移入できるキャラクターも多くなっていると感じた。

 降臨フォンに向かって「武将降臨」と告げると乱世を生きた武将が降臨するという斬新な発想から始まるとも思える「降臨SOUL」の世界。劇場空間の中でそれを目の当たりにした人だけが感じる感動があり、その感動がこのシリーズが長く愛され、さらに進化を続けていることを支えているのではないだろうか。

 日本のみならず、海外公演でも好評を得ている戦国降臨シリーズの最新作。ぜひ、劇場で体感してみてはいかがだろう。



→ 織田信長を降臨できる少女を探せ・・・舞台『降臨SOUL』が公演中、11年のときを経て戦国降臨シリーズがリブート!



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