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和田雅成&剛力彩芽が意気込み!水野美紀&矢島弘一による2つの物語がリンクする!舞台『2つの「ヒ」キゲキ』開幕

2021年10月8日



舞台『2つの「ヒ」キゲキ』 (提供写真)

 舞台『2つの「ヒ」キゲキ』(1幕「パンティーアナキズム」×2幕「テクタイト」)が2021年10月7日(木)から10月14日(木)まで、新国立劇場 小劇場にて公演中。

 同公演では、第35回向田邦子賞(TBSドラマ「毒島ゆり子のせきらら日記」)を受賞し、話題のTV、舞台と多くの脚本、演出を手がける劇団東京マハロの矢島弘一と、多くのドラマや舞台に出演し、女優として活躍しながらも、自身の演劇ユニット「プロペラ犬」の主宰も務める水野美紀が初めてタッグを組んだ。共通のテーマ「悲喜劇」に応じて、水野美紀と矢島弘一の 2 人がそれぞれ脚本を書き下ろし、1幕「パンティーアナキズム」(脚本・演出 矢島弘一)、2幕「テクタイト」(脚本・演出 水野美紀)で一つの作品として上演。2つの物語はお互いにリンクしている。

 矢島が手がける1幕は「パンティーアナキズム」と題した女子高生の物語。この時代に馴染めない桜子は、同級生からはイジメられ、家族とはうまくいかない毎日を送っていた。隕石が衝突して燃え尽きるように、周りの人と衝突し、「私は誰からも支配されたくないし、誰のものでもない」という思いの中に生きていたある日、桜子はクラスメイトのパンティーを手にする。その時から、何かが変わり始める。

 1幕では、閉塞的な学校生活、そして思春期の悩みや戸惑いが、苦しいくらいにじっくりと描かれた。それは、きっと誰しもが感じたことのある息苦しさで、共感を覚える人も多いだろう。ある出来事をきっかけに、そこから抜け出し、“成長”していく桜子の姿に、自らの生き方も改めて考えさせられる。

 また、笑顔が魅力的な剛力が、1幕では笑顔を封印し、葛藤し続ける主人公をみずみずしく演じる姿も印象的だ。

 続く2幕は、水野による「テクタイト」が上演される。本作の舞台は、とある舞台公演の千秋楽。謎に包まれた主演俳優の過去が暴かれ、混乱する中、幕が開く。しかし、ある瞬間から、時間の狭間でみんなが劇場に取り残されてしまう。舞台を観に来た謎の「小田島」と呼び合う集団と主演俳優たち、それぞれの過去や想いが交錯していく。

 1時間強の作品でありながら、タクトだけでなく小田島たちの過去まで丁寧に描かれ、群像劇のような重厚さを感じる2幕。重くどっしりとした物語が中枢にありながらも、小田島たちのもたらす笑いがスパイスを与える。ドタバタな“おばちゃん”たちの母性と愛が光っていた。

 また、タクトを演じる和田の熱演も見どころのひとつ。難しい役どころを、表情をコロコロ変えて演じきり、観客の目を惹きつける。

【脚本・演出/小田島愛役/小田島水役:水野美紀コメント】

「今回は、矢島さんの作品と私の作品という全く違う毛色の2本を並べて上演するという珍しい試みを行っています。読み応えのある短編小説を2編読んだような、そんな読後感を味わっていただけたらと思います。私は、通常は2時間弱の脚本を書きますが、今回は1時間強に凝縮して詰め込むという挑戦をしています。そのスピード感は今の時代にも合っているのかなと思いますし、きっと楽しく観ていただけるのではないかと思います。脚本、演出、出演を担当したので、ずっと鼻血が出そうでしたし、禿げそうで、切り替えが思うようにいかないことがありましたが、キャストの皆さんに助けてもらってここまで楽しく作り上げられました。とても観やすい尺になっています。劇場に来られるのが難しい方は配信でも、ぜひ観ていただけたらと思います」

【脚本・演出/舞台監督役:矢島弘一コメント】

「私の書いた1幕は、校内のヒエラルキーに巻き込まれた女子高生が、とある事件に遭遇し、それをきっかけにして成長していく姿を描いた物語です。主演は剛力さんで、桜子という世間でいうと面倒臭いタイプの女性の役です。彼女は、生きにくい世の中で自分自身がどう生きていこうか、ずっと葛藤しています。世の中に対する皮肉を盛り込んだ作品です。今回、どちらもエネルギッシュな作品になっていると思います。お客さまにはこれが応援歌になるかはわかりませんが、この時代にあった『生きるとはなんぞや』という作品2つが1つになっていると思います。総合して、両方セットで楽しんでいただけたらいいなと思っています」

【内山正晴役/タクト・望役:和田雅成コメント】

「矢島さんの作品では、主人公・桜子のクラスメートの男子を演じます。中盤では桜子に影響を与える人物です。矢島さんには、自分たちが隠している嫌な部分や人間のリアルな部分を引き出していただき、人間ってこうだよなというのをお芝居で教えていただきました。

水野さんの作品では主人公のタクトを演じています。水野さんはパワーがある方なので、演出されている時も、舞台上にいらっしゃる時も引っ張っていってもらいました。今、僕の持っているものすべてで勝負させていただいている作品になっていると思います」

【中村桜子役/小田島X役:剛力彩芽コメント】

「私が矢島さんの作品で演じるのは、常に何かに葛藤している女の子です。それは誰しもが持っている感情だと思うので、バランスよく表現できたらいいなと思います。久しぶりの制服なので、大丈夫かなと思いましたが(笑)、衣装合わせで『全然いける』と言っていただいたので安心して女子高生になりきろうと思います。

水野さんの作品の役柄は、難しい役ではありますが、根底にあるものは母性です。今回は、真逆なキャラクターを演じさせていただいているのでやりがいがあります。どちらの作品も感情がきちんと伝わったらいいなと思ってお芝居しています」

1幕「パンティーアナキズム」
脚本・演出 矢島弘一

2幕「テクタイト」
脚本・演出 水野美紀

会場:新国立劇場 小劇場

期間:2021年10月7日(木)-10月14日(木)

出演者:

水野美紀
和田雅成
剛力彩芽

富田 翔
真凛
椎名鯛造
宮下貴浩

福田ユミ
水原ゆき
南部麻衣
竹内真里
久保田武人
西野優希
永松文太
猪俣利成

中原果南
竹若元博(バッファロー吾郎)


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