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小澤廉インタビュー、単独初主演映画『新宿パンチ』は「ターニングポイント」だと言われたい

2018年11月12日 15時00分 参照回数:

小澤廉

小澤廉(撮影:竹内みちまろ)

 繁華街として賑わう歌舞伎町(東京・新宿)を舞台に繰り広げられる男たちの熾烈なスカウト戦争を描いた映画『新宿パンチ』が2018年12月1日から公開される。田舎から出てきた天然パンチパーマの青年がスカウトマンとして歌舞伎町で奮戦する成り上がりエンターテインメントだ。

 主人公の道場方正を演じるのは小澤廉(27歳)。「仮面ライダー鎧武/ガイム」(2013年)で俳優デビューし、「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」や「おそ松さんon STAGE〜SIX MEN'S SHOW TIME〜」など話題の2.5次元舞台に多数出演。日テレ系情報番組「PON!」ではお天気お兄さんとしてレギュラーを務め、男性アイドルグループ「B2takes!」のメンバーとしても活躍する。

 同作で映画単独初主演を飾る小澤にインタビューを行い、作品にかけた思いから、俳優としての夢まで、話を聞いた。

−単独初主演の作品を撮り終えた感想からお願いします。

 短い期間で撮影をしたのですが、濃密な時間でした。とてもやりがいのある作品になりました。

−主人公・方正は、天然のパンチパーマでしたが、ご自身は髪の毛は?

 ストレートです。パーマは1、2回、かけたことはありますが、パンチはないです(笑) 本当はパンチパーマにしたかったのですが、映画では、かつらを使いました。撮影が終わったあとに丸刈りにするしか直す方法がないと言われて諦めました。

−ご自身のパンチパーマ姿を鏡で見たときはどう思いました?

 意外と似合っていると思いました(笑)

−新宿で公開されますが、初日舞台挨拶では、新宿でパンチパーマ姿を見せてくれますか?

 おそらく、登場します!

−続いて、役作りについて教えてください。

 方正は性格がピュアでまっすぐだし、馬鹿正直なところがあって、普段の僕に似ている部分がたくさんありました。なので、あえて役作りをするということはしませんでした。

−方正は何も知らずに歌舞伎町に来てしまうという無鉄砲な面もありますが、そこに似ている?

 知識がないゆえの怖いもの知らずな発言や行動は、僕にも似たような経験があります。この業界に入った当初は、芝居がなんたるかも分かりませんでしたし、業界のルールやしきたりも知りませんでした。今になって思い返すと、「とんでもないことを言っていたな」ということがあります(笑)

−芸能の世界に入ったキッカケは?

 子どものころから映画が好きで、中学生のころは、おじいちゃんとおばあちゃんにおこづかいをもらって、映画館に映画を観に行っていました。普通に大学生をやっていたのですが、一般企業の集団説明会に行って、帰ってきて鏡を見たときに、「せっかく人間として生まれてきたのなら後悔してもいいから挑戦しよう」と思いました。心のどこかに役者になりたいという気持ちがあったので「よし、役者に挑戦しよう」と決意しました。翌日、金髪にして、一般企業の就活ができないようにし、この世界に飛び込みました。

−何も知らずに歌舞伎町にやって来て、スカウトの世界に飛び込んだ方正と似ていますね。

 確かに(笑)

−「新宿パンチ」を経て、今後の活動の方向性はどのように考えていますか?

 役者のときも、お天気お兄さんのときも、アイドルのときも、2.5次元舞台のときも、1人の表現者としてそこにいると思っています。なので、色んな顔を持つことに抵抗はありません。今後も、「映画一本」や「舞台一本」などと決めることはせず、逆に活動の幅を広げていって、最終的に自分の目指す夢に繋げていけたらと思っています。

−どんな夢を持っているのですか?

 戦争映画に出演し、戦争の悲惨さを伝えることができたらいいなと思っています。それが役者を目指したキッカケでもあります。僕のことを知らない人も含めて多くの人が観てくれるような戦争映画に出たいです。

−そう思ったキッカケは?

 地元が神奈川県の座間なのですが、座間キャンプという米軍基地があります。幼いころから、戦争が常に自分の視界に入ってきていました。特に戦闘機がすごくうるさいです。授業も中断するくらい。戦闘機が街の上を飛んでいく世界で育ったので、「戦争ってまだ終わっていないのだな」と小さいころから思っていました。戦争のような悲惨はことは、二度と生み出してほしくないと思っています。役者になるのだったら目標を掲げようと思いました。言うなれば、世界平和の実現が僕の夢であり、目標です。

−どんな戦争映画に出たいというイメージはありますか。

 「硫黄島からの手紙」はすごくいい映画だなと思いました。戦う相手にも大切な家族や友人がいることが描かれていて、「そうだよな」と思いましたし、「なんでこんな悲惨なことが起こるのだろう」と深く考えさせられました。そういう観た人に何かを伝えられるような映画に、欲をいえば主演で出演したいです。ただ、そうなるには、人間としての人となりも重要になってくると思います。普段の生活がしっかりしていなければ、観る人に説得力を持ってもらうことができません。日頃の生活にもしっかりと気を配りながら、そういう映画に出ることができたらと思います。

−ご自身のキャリアの中で「新宿パンチ」にどんな作品になってほしい?

 僕が有名になったときに、「小澤廉のターニングポイントは『新宿パンチ』だよね」と言ってほしいですし、僕自身も「『新宿パンチ』のおかげで今の自分があります」と言いたいです。そうなれるように頑張りたいです。

−最後に、公開を楽しみにしている映画ファンへ、メッセージをお願いします。

 歌舞伎町が舞台なので怖いイメージがあるかもしれませんが、中身は青春映画です。バイオレンスもありますが、恋愛もあって、男らしい友情の物語もあります。展開が早くて、飽きずに最後まで観ることができますので、性別年齢を問わず、楽しんで頂けます。カップルでもいいですし、1人でも、女性同士でも楽しめる作品なので、ぜひ、劇場に足を運んでほしいです。

(インタビュー・文・写真/竹内みちまろ)


【映画『新宿パンチ』】
2018年12月1日(土)シネマート新宿ほかにて公開
公式サイト:http://shinjuku-punch.com/pc/index.html

小澤廉(撮影:竹内みちまろ)



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