本文へスキップ

矢部昌暉・株元英彰・佐野瑞樹にインタビュー、もっと歴史シリーズ初のスピンオフ「ポンコツ武将列伝」はどんな舞台?

2020年2月20日 参照回数:



佐野瑞樹、矢部昌暉、株元英彰(写真:竹内みちまろ、都内にて)

 教科書には載らないような歴史上の人物や出来事をエンターテインメントとして表現する「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の初のスピンオフ企画となる舞台「ポンコツ武将列伝~隣の城のアイツ~」が2020年3月11日から3月15日まで、東京・渋谷の「CBGKシブゲキ‼」にて上演される

 歴史ナビゲーター・れきしクンこと長谷川ヨシテル著の「ポンコツ武将列伝」を原案とする同舞台は、戦国時代を生きた人物たちのエピソードをシチュエーションコメディとしてオリジナル脚本で描く会話劇。

 今作では戦国武将の中から冨岡健翔(ジャニーズJr.)が演じる伊達政宗が主人公となり、伊達家重臣の伊達成実(DISH//、矢部昌暉)、片倉小十郎(関西ジャニーズJr.、今江大地)、豊臣秀吉(本間剛)の小田原平定後、政宗を牽制するために移封されたといわれる会津黒川城(政宗の旧領)城主・蒲生氏郷(株元英彰)、千利休(寿里)、石田三成(田中稔彦)らが活躍する。

 政宗は白装束で小田原遅参のわびを秀吉に入れたエピソードが有名だが、側室いっぱいの女好きで、酒癖も最悪というハチャメチャな武将。一方の蒲生氏郷は、側室0人の愛妻家で、家臣のために風呂を炊くという真面目で優しすぎる男。そんな政宗と氏郷は、秀吉から「東北の反乱を、二人で協力して鎮圧せよ!」と命じられてしまう。水と油ともいえる政宗と氏郷が簡単に手を組めるはずもなく、隣同士に城を構える2人の間には、毒殺、スパイ、裏切りなど、ただならぬ空気がつきまとう。

 舞台の開幕を前に、出演の矢部昌暉、株元英彰、演出の佐野瑞樹にインタビューを行い、同作の見どころと、舞台にかける意気込みを聞いた。

-作品概要からお願いします。

佐野:伊達政宗が主人公で、蒲生氏郷が秀吉から命じられて、すぐ隣の城の城主になります。氏郷についてはあまり詳しくないのですが、政宗の監視役であるとともに、力を付けると脅威になるほど優秀だったため、秀吉には氏郷を京から遠ざけたかったとの意図もあったといわれているそうです。

 政宗と氏郷は、秀吉によってどんどん北に追いやられていくのですが、今作では“2人が仲が悪い”という設定です。政宗は何とかして氏郷をギャフンといわせようと画策します。伊達家にはイケイケの伊達成実と、「だめです」と制止する片倉小十郎という2人の重臣がいます。蒲生家にも、蒲生郷安(石井智也)という家老がいます。その伊達家と蒲生家の小競り合いを、おもしろおかしく描きます。

 見どころは、武将たちを“どう崩し”、“どう遊ぶ”か。みんなが思い描いている政宗像、氏郷像が崩れていきます。秀吉なり、石田三成も同じですが、「みんなが思い描いている武将像」と「それを崩した舞台上での武将像」という二面性の中に役者のみなさんの個性も融合させていきたいなと思います。キャラクター同士がやり取りをしている姿を滑稽に浮かび上がらせ、お客様に、「あの二人が会話しているだけで笑っちゃう」と言って頂けるほど、魅力的なキャラクターに仕上げたいです。

-伊達成実をどう演じようと思っていますか?

矢部:成実は“武の伊達成実”といわれるくらい武道に長けた武将です。今回の作品では政宗との関係もありつつ、ボケ担当です。政宗をボスにして、「やっちゃいましょうよ!」という感じです。キャラクター像の根本は崩してはいけないと思っていますので、そことコメディとのバランスをしっかり大事にしていきたいなと思っています。

 コメディは3回目です。コメディ以外の芝居でも同じことがいえますが、コメディは間やタイミングが大事なので、そこは難しいですよね。

 小さなころから音楽の活動をしているのですが、舞台も、音楽も、生でやるもので、お客さんの反応が直に返ってくる感じや、生の空気感の中で生まれるものが好きです。違うジャンルではありますが、音楽に通じるものがある舞台をやらせて頂いていて、すごく楽しいです。

-株元さんとの共演で楽しみにしていることを教えてください。

矢部:株元さんは泣きの演技が得意と聞いていたので、今回は涙を流すシーンがあるので、見ることができると思うと楽しみです。ほかにも氏郷たちと一緒に集まるのシーンが楽しみです。

-蒲生氏郷をどう演じようと思っていますか?

株元:今作では、主人公の政宗と対比されているのですが、氏郷は真面目で、この時代では珍しく側室を持たず、家臣思いの優しい武将です。作品はコメディなのですが、伊達陣営とは真逆の方向で見せる役割で、まじめにやらないといけません。

 個人的に注目しているのは千利休のシーンです。お客様にグッときて頂けるシーンにしたいです。

 ライブイベントの「歴タメLive」はオムニバス形式のコントで展開されるのですが、今回の舞台は、長編なので、会話劇でどうテンポよく、そして笑いを織り交ぜながら見せていくのかは難しいなと思います。コントで絡めなかった共演者の方もたくさんいるので、そこも楽しみです。

-矢部さんとの共演で楽しみにしていることを教えてください。

株元:政宗陣営と氏郷陣営という2つのラインが見えてくると思いますが、政宗陣営は若い感じで、氏郷陣営が年上な感じなので、“負けてらんねえな”と(笑)

-楽しみにしている方へメッセージをお願いします。

佐野:無骨でどっしりと構えて作ってきているシリーズですが、今回はスピンオフになります。シリーズ本編のいいところを残しつつ、会話劇であることと、コメディであることに特化していきます。武将たちのもうひとつの側面を捉えていくという面白い企画になっていますので、楽しくて、そして、グッとくる芝居に仕上げたいなと思っています。衣装などは時代考証をして、しっかりしたものを用意します。しっかりした中での砕けたものを楽しみにして頂きたいです。

矢部:歴史好きな方でも、歴史をあまり知らない方でも楽しめる作品です。笑いながら歴史を学べる作品になると思いますので、僕たちも楽しみです。

株元:いつものシリーズ初のスピンオフということで、シリーズ作品を観たことがある方も、観たことがない方も、「スピンオフってどのくらい砕けるのだろう」と思っていると思います。僕も、本を読んだら、めちゃくちゃ笑いました。史実に通じていなくても分かりやすく説明されますし、しっかりとした芝居にもなります。堅苦しく思わずに、それこそコントを観に来るくらいの軽い気持ちで、劇場に足を運んで頂けたらなと思います。

「ポンコツ武将列伝~隣の城のアイツ~」公式サイト



→ 舞台「劇団アニメ座ハイブリッド」第3弾、若井おさむ・矢部昌暉(DISH//)・長江崚行・田中稔彦・寿里に同作への想いをインタビュー


→ DISH//矢部昌暉が人ならざる力を得た源義経を熱演、舞台「イケメン源氏伝」が開幕!





伊達家重臣の伊達成実(DISH//、矢部昌暉)



会津黒川城城主・蒲生氏郷(株元英彰)




→ 舞台「劇団アニメ座ハイブリッド」第3弾、若井おさむ・矢部昌暉(DISH//)・長江崚行・田中稔彦・寿里に同作への想いをインタビュー


→ DISH//矢部昌暉が人ならざる力を得た源義経を熱演、舞台「イケメン源氏伝」が開幕!


インタビュー


運営会社

株式会社ミニシアター通信

〒144-0035
東京都大田区南蒲田2-14-16-202
TEL.03-5710-1903
FAX.03-4496-4960
→ about us (問い合わせ) 



ミニシアター通信