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注目の女優・織田梨沙インタビュー、初主演映画『STAR SAND −星砂物語−』で学んだことは「心で演じること」

2018年6月19日 23時40分 参照回数:

織田梨沙

織田梨沙(撮影:竹内みちまろ、撮影協力:ベリーベリースープ 原宿神宮前店、ヘアメイク:内藤歩)

 映画『戦場のメリークリスマス』(1983/大島渚監督)で助監督を務めた米国出身、オーストラリア在住の作家・劇作家・演出家であるロジャー・パルバース監督が初めて日本語で書いた小説を原作とし自らメガホンを取った映画『STAR SAND −星砂物語−』(2017)のDVDセル&レンタルが2018年6月2日に同時リリースされた。

 1960年代に自身が人を殺すことを拒否して、ベトナム戦争に徴兵される前にアメリカを去ったパルバース監督が同作の舞台としたのは1945年の沖縄。戦火から遠く離れた小さな島に渡り独りで暮らし始めた16歳の少女・梅野洋海(ひろみ/織田梨沙)は、洞窟で脱走兵である日本人・岩淵隆康(満島真之介)と、同じく脱走兵のアメリカ人・ボブ(ブランドン・マクレランド)という2人の青年に出会う。戦うことが厭になって軍を離れた「卑怯者」同士の2人は、言葉が通じないながらも洞窟の中で暮らすうちに心を通わせる。日系アメリカ人の母親を持つ洋海は、時折通訳となりながら、隠れて暮らす彼らを気に掛け、足しげく洞窟を訪れる。

 同作で主演を務めた織田(22歳)は、映画『秘密 THE TOP SECRET』(2016)で大友啓史監督に抜擢されスクリーンデビュー。映画2作品目となる同作では、流暢な英語を操り、ときに感情をむき出しにする洋海を物怖じすることなく演じきり、パルバース監督から「梨沙は日本のエリザベス・テイラー!」と絶賛された。NHK大河ファンタジー「精霊の守り人」シリーズで海賊・セナ役を演じたことでもおなじみの織田に、同作出演で起きた変化や、女優としての夢などを語ってもらった。

−『STAR SAND −星砂物語−』がDVD化されました。心境は?

 すごく嬉しかったです。劇場での公開期間が長くなかったこともあり、「観に行きたかったけど、行けなかった」という声を頂いていました。DVD化されたことで、より多くの人に観てもらえると思うとワクワクします。

−女優活動をやりたいと思ったきっかけは?

 16歳のときにモデル活動を始めました。女優活動は、事務所の人にも「お芝居、興味ない?」と誘われ、また、写真を撮って頂いたカメラマンさんからも「映画に向いているよ」と言われました。もしチャンスがあるならやってみたいなと感じました。

−『STAR SAND −星砂物語−』を通して、女優として学んだ一番のことは何?

 心で演じることです。もちろん英語のセリフの意味は理解していましたが、ブランドンさんが演じるボブという外国の方を相手にすると、言葉をはじめ、文化、習慣、表現方法も違ってくるので、洋海として、どう伝えようか、どうコミュニケーションをとろうか、どう心を通じ合わせようか、と考えました。それまでは、「演技といえば、まずセリフをいれてから役に入る」という感じだったのですが、今回は特に心で繋がろうと思いました。それがいい感じで出て、真実味に近づけたかなと思いました。

−理想の女優像を教えてください。

 どんな役にも“化ける”ことができる演技派女優になりたいです。いつも真実味を求めて、楽しくお芝居ができて、それが観て下さる方々に「魅力的だ」などのポジティブな言葉で受け止めてもらえる女優になりたいなと思います。

−やってみたい役は?

 アクションに興味があるので、芯があって、強くて、頭が冴えるかっこいい女性を演じてみたいです。体を使って闘う役でも、頭の回転が速くてかっこいい弁護士役とかでも。

−スポーツ経験は?

 3歳のころから、途中で中断した時期もあったのですが、合計すると12、3年ほどクラシックバレエをやっています。また、高校3年生のときに、野原や海沿いなどの自然の中で走る「外乗」がしたくて、乗馬を始めました。今も旅行先などで、たまに、馬に乗っています。

−馬を操るのは得意?

 まあまあできますが、馬ごとに性格があるので、その子によりけりです。

−女優として海外に出てみたいという思いは?

 「何がなんでも出なければ」とは思っていないのですが、機会があったら飛び込んでみたいですし、アクションがやりたいので、ハリウッドなどの方がチャンスが多いのかなと思います。

−ハリウッド映画でひとつ、好きなアクション映画をあげるとしたら?

 「チャーリーズ・エンジェル」です。小学校低学年のころから観ていて、私の中に「チャーリーズ・エンジェル」がずっとベースとしてあります。「チャーリーズ・エンジェル」のような作品に出てみたいなと思います。好きなキャラクターは、全員です。

−『STAR SAND −星砂物語−』をこれからDVDで観ようと思っている方にメッセージを

 戦争映画は、得意ではない人も多いと思います。ただ、『STAR SAND −星砂物語−』は、戦時中の話ですが、人と人との問題だし、現代にも繋がる問題が描かれている作品だと思います。ネガティブに考えないで、ポジティブに受け取ってほしいなと思います。作品の感じ方は人それぞれですので、何が正解か、何がよいのか・悪いのかは分かりませんが、『STAR SAND −星砂物語−』が、1人、1人の方にとって、それぞれの心に残る作品になってくれたらいいなと思います。

(インタビュー・文・写真:竹内みちまろ)

ロジャー・パルバース監督、織田梨沙

ロジャー・パルバース監督、織田梨沙(撮影:竹内みちまろ、撮影協力:ベリーベリースープ 原宿神宮前店、ヘアメイク:内藤歩)

【『STAR SAND -星砂物語-』】
出演:織田梨沙 満島真之介 ブランドン・マクレランド 三浦貴大/ 吉岡里帆 寺島しのぶ/ 渡辺真起子 石橋蓮司 緑魔子
監督・脚本: ロジャー・パルバース
原作:ロジャー・パルバース『星砂物語』講談社刊
主題曲:坂本龍一     
公式サイト:http://www.star-sand.com

DVD 好評発売&レンタル中!
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■あらすじ
1945年の沖縄。戦火から遠く離れた小島に渡り暮らし始めた16歳の少女・洋海(ひろみ)は、洞窟で日本軍とアメリカ軍からの脱走兵、隆康とボブに出会う。隆康とボブ、そして彼らの世話を焼く洋海の間には、不思議な関係が築かれてゆく。
ある日、戦いで脚を負傷し、除隊を余儀なくされた隆康の兄・一(はじめ)が、養生のために洞窟にやって来るが、それは悲劇の幕開けだった──
2016年、東京。大学生の志保は、卒業論文のために教授から一冊の日記を手渡される。それは、戦時中に沖縄の小島で暮らしていた少女のものだった。志保は日記を読み、そこに封印されていた過去の出来事にわれ知らず迫ってゆく……。













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