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注目の若手俳優・溝口琢矢&石原壮馬インタビュー、歴史舞台初挑戦の期待と見どころ|舞台「ジョン万次郎」

2018年5月8日 22時10分 参照回数:

石原壮馬、溝口琢矢

左から/石原壮馬、溝口琢矢(撮影:竹内みちまろ)


 「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の第6弾舞台「ジョン万次郎」が2018年6月14日(木)から6月24日(日)まで、EXシアター六本木(東京)にて上演される。

 同シリーズは、教科書には詳しく載らないような歴史上の人物や出来事をエンターテインメント舞台として表現する。第6弾舞台となる「ジョン万次郎」は、14才の時に海で遭難した土佐の漁師の万次郎が、アメリカの捕鯨船に助けられて、そのままアメリカ東部に暮らし、言葉も習慣も異なる地で、差別や困難にくじけることなく強く生き抜いていく物語だ。

 主人公のジョン万次郎を演じる溝口琢矢と、ジョン万次郎とともに遭難した仲間の漁師役の石原壮馬に、舞台に掛ける意気込みと注目ポイントを聴いた。

−まず、ジョン万次郎という人物にどのくらい馴染みがあるのかから教えてください。

溝口:先日、舞台の原案となる書籍「ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂」を読み終えました。それまでは、ジョン万次郎のことは教科書で名前を見たことがあるくらいでした。

 原案をあと数回、読もうと思っているのですが、ひとつ言えるのは、冒険の物語でもあり、その中で、ジョン万次郎は精神的にも強いと感じたことです。

 ジョン万次郎は自分で自立しなければならなかったからということがありましたが、好奇心旺盛だからこそ、色々と吸収し、そして吸収したことをすぐに口に出さない賢明さがありました。当時は「日本という国が第一で、アメリカ人の言うことなんて聞くな」という時代でしたが、船の中で「本当にそうなのだろうか」と反駁する様子などに触れて、聡明だと思いました。14歳でそれができるって、すごいです。

 ジョン万次郎はその精神力の強さが魅力だと思っていますので、舞台ではそれをしっかりと際立たせられるようにしたいと思います。

石原:僕もジョン万次郎については、そういう人がいたなというくらいの感覚で、名前を聞いたときは、日本に来たハーフの方なのかなと思いました。

 原案はこれから読むのですが、人生がひとつの作品になるほどなので、色々なことが起こったのだろうなと思います。ジョン万次郎の仲間を演じさせて頂きますので、まずはジョン万次郎がどういう人だったのかをしっかりと勉強したいと思います。

−どんなふうに役作りをしようと考えていますか?

溝口:ジョン万次郎が自分と似ていると思うところは、好奇心旺盛な部分です。そういう共通点から模索していくのが一番いいかなと思います。舞台で歴史上の人物をやった経験がないため、どう役作りをしていくことが正解なのかが分からないのですが、まずは、誰が見ても「私がジョン万次郎だ」としっかりと言えるくらい勉強しようと思っています。

石原:演じさせて頂くのは実在の人物なので、脚本を読んで自分の中に生まれたイメージだけに頼るのではなく、時代やその人の周りに起こったことをしっかり勉強したいと思います。

−歴史上の人物を演じることに対する期待やプレッシャーはありますか?

溝口:作られたキャラクターを演じることと比べると、自分の想像だけで作り上げていい部分と、絶対にそこだけは曲げてはいけない部分があると思います。ジョン万次郎でいえば、“史実を見ている限りそういう人ではない”という部分があると思いますのでそこは崩さずに、その上で、どうブレて、どう寄り道をして、どんなキャラクターを演じることができるのかなという点を追及したいと思います。歴史上の人物を演じるプレッシャーはあるのですが、それよりも今はワクワクしています。

石原:歴史上の人物として芝居をしている姿はまだ想像がつかないのですが、実際にいた人なので、舞台の上に立つからには、「知らない人が見ても、1人の歴史上の人物としてこういう人が実際にいたのだよ」ということをしっかりと伝えたいなと思います。

−役者としてのご自身のどんなところに注目してほしいですか?

溝口:人間の日常には、「醜い一面も、滑稽な一面もあり、だからこそ面白い」という部分があると思います。今までは、「そういう部分のリアリティをしっかりと出せるように」と考えてきました。歴史上の人物を演じるという今回の舞台では、もしかしたらそれが邪魔になるのかもしれないのですが、実在の人物を演じるという葛藤を経た上で、僕がどんなところにジョン万次郎の魅力を見出しているのかを感じて頂けるように頑張りたいと思います。

石原:今回の役を通して成長したいですし、新しい作品をやるからには自分の中に新しい要素を取り込みたいと思っています。今までの僕を知っている人には「この作品を通して変わったな」と思ってもらいたいですし、初めて僕を見た人には、熱量を感じて、「役に向き合っている姿がいいな」と思ってほしいです。

−最後に、作品に対する意気込みをお願いします。

溝口:「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」は、今回の第6弾に初めて参加させて頂きます。これまで戦国時代などをテーマにしてきた中で、今回は幕末になります。もっと歴史が深く知りたくなるということに重点を置きたいと思います。

 原案となる本を読んだだけでもジョン万次郎のことをもっと知りたいと思っています。僕の今のこのワクワクを、みなさんにより具体的に伝えられるようにしたいです。

 この作品の魅力は、シリーズの魅力でもある「もっと深く知りたくなる」という点にあると思います。今回のこの舞台だけでジョン万次郎が完結することはありえませんので、舞台を観たお客さんの心の中に「ジョン万次郎はこのあと、どうなったのだろう?」など、何かひとつ、残せるようにしたいと思っています。

石原:全部、言われてしまいましたが(笑)、僕も、ジョン万次郎のことをもっと知りたくなってもらえたらいいなと思います。舞台を通して興味を持って頂き、ジョン万次郎のことをまったく知らない状態で観に来てくださった方が調べてみたくなるような舞台にしたいと思います。



溝口琢矢&石原壮馬/舞台「ジョン万次郎」メッセージコメント



→ 主演は溝口琢矢、もっと歴史シリーズ第6弾舞台「ジョン万次郎」キャスト発表


→ 石賀和輝・山下聖菜・山崎樹範・鷲尾昇ら、もっと歴史シリーズ第6弾舞台「ジョン万次郎」第2弾キャスト発表





 舞台「ジョン万次郎」オフィシャルサイト:http://mottorekishi.com/johnmung/

【「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」とは】

教科書には載らないような歴史上の出来事を興味深く面白くエンターテインメントとして表現するシリーズ企画。

【原案:「ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂 」】

1800年代。アメリカ東部に暮らした初めての日本人、ジョン万次郎(中浜万次郎)。言葉も習慣も異なる地で、いじめや差別にくじけることなく、強く生き抜いていった秘訣は何だったのだろう? アメリカに残された記録や資料をもとに、日本が誇るバイリンガル、ジョン万次郎の青春時代を鮮やかに描いた物語。2011年ニューベリー賞オナー受賞。

作者:マーギー・プロイス

アメリカの自動文学作家、劇作家。実際に日本に足を運んでの取材や、アメリカに残る資料をもとに書き上げた初めての小説『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』が、児童文学の栄誉ある賞、ニューベリー賞オナーをはじめ、数々の児童文学賞を受賞。本書は、「差別や多様性を考える本」として、全米の小中学校の副教材に取り上げられるなど話題となった。他の著書に『WEST OF THE MOON』(ミネソタ・ブックアワード受賞)、『SHADOW ON THE MOUNTAIN』『ENCHANTMENT LAKE』『THE BAMBOO SWORD』など。アメリカ・ミネソタ州在住。趣味はスキー、ハイキング、カヌー。

訳者:金原瑞人

翻訳家、法政大学社会学部教授。児童文学、ヤングアダルト小説翻訳の第一人者。訳書に『わたしの名前は「本」』『ぼくとあいつと瀕死の彼女』『英国諜報員アシュンデン』、共訳書に『僕には世界がふたつある』『ミス・ペレグレンと奇妙な子供たち』など数えきれないほどある。また、『翻訳家じゃなく、カレー屋になるはずだった』『サリンジャーに、マティーニを教わった』などの著書や、『13歳からの絵本ガイド YAのための100冊』『12歳からの読書案内』など監修・編集を務めた書籍も多数。海外文学、翻訳作品の魅力を伝えるためのフリー小冊子「BOOKMARK」発行人。

■舞台「ジョン万次郎」公演概要
日程:2018年6月14日(木)〜6月24日(日) (全14公演)
会場:EXシアター六本木
原案: 「ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂」(集英社文庫)
マーギー・プロイス(著)  金原瑞人(訳)
脚本:金沢知樹
演出:大関真(劇団スーパー・エキセントリック・シアター)
企画:座間隆司
制作:株式会社テレビ朝日ミュージック
企画協力:株式会社タトル・モリ エイジェンシー/集英社
主催:「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」製作委員会、株式会社テレビ朝日ミュージック、株式会社ローソンHMVエンタテイメント
主演:溝口琢矢(ジョン万次郎)
出演:荒木宏文、石原壮馬、正木 郁、石賀和輝/山下聖菜/細貝 圭、石井智也、井深克彦、寿里、輝山 立/鷲尾 昇、武智健二/山崎樹範
日程:
・6月14日(木) 19:00公演
・6月15日(金) 19:00公演
・6月16日(土) 13:00公演
・6月16日(土) 18:00公演
・6月17日(日) 13:00公演
・6月19日(火) 19:00公演
・6月20日(水) 19:00公演
・6月21日(木) 14:00公演
・6月21日(木) 19:00公演
・6月22日(金) 19:00公演
・6月23日(土) 13:00公演
・6月23日(土) 18:00公演
・6月24日(日) 12:00公演
・6月24日(日) 17:00公演
※開場時間は、各公演の30分前を予定しております。
※6月21日(木)14時公演・19時公演はDVD収録のため、客席にカメラが入りますのであらかじめご了承ください

■チケット料金(税込)
・全席指定席:¥8,800
※当日券は¥500増し。残席がある席種のみ販売予定。
※未就学児のご入場はできません。

■チケット販売スケジュール
2018年4月18日(水)12:00〜 オフィシャル先行予約スタート
2018年5月19日(土)12:00〜一般発売



→ 主演は溝口琢矢、もっと歴史シリーズ第6弾舞台「ジョン万次郎」キャスト発表


→ 石賀和輝・山下聖菜・山崎樹範・鷲尾昇ら、もっと歴史シリーズ第6弾舞台「ジョン万次郎」第2弾キャスト発表


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