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(27)西光

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 そうこうしているうちに、近江中将で僧の蓮浄、法勝寺執行の僧都・俊寛、山城守の基兼、式部大輔・正綱、判官・平康頼、判官・信房、新判官・平資行も捕らえられてきました。

 西光法師はそのことを聞き知り、我が身の上はどうなるのだろうと、鞭を打って院の御所へ向かいましたが、六波羅の兵と行き合い、六波羅の兵が「清盛殿がお呼びだ。すぐに参上せよ」と告げました。

 西光は「私は法皇に申し上げることがあり、院の御所へ参上する。そちらこそ、六波羅へ戻れ」と返答しました。しかし、「にくき入道め。何ごとを申し上げるというのだ」と、兵たちは西光を馬から引きずり落とし、縛り上げ、西八条の屋敷までぶら下げて連れて行きました。ことの始まりから平家打倒の首謀者として組みしていた者なので、とくに強く縛り上げ、屋敷の中へと引っ立てていきました。

 平清盛は大床に立ち、西光をしばらくにらみつけました。「なんとにくいことだろう。当家を傾けようと謀反した輩の姿よ。そやつをここへ、引き寄せてまいれ」と、縁の際へ引き寄せさせました。履き物を履いた足で、西光の顔をむずむずと踏みつけました。

 清盛は「そもそも、貴様らのような下郎のはてを、法皇がお召し使いになり、授けるべきでない官職を与え、父子ともに過分の振る舞いをしているところ、天台座主流罪という過ちを讒言し、あまつさえ、当家を傾けようとする謀反の輩に組みしているそうだな。ほんとうのことを申せ」と言いました。

(2011年10月11日)


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