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ミニシアター通信平家物語 > (189)南都炎上:東大寺大仏殿炎上

(189)南都炎上:東大寺大仏殿炎上

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登場人物:平重衡、友方

 奈良坂、般若寺の城郭を破り攻め寄せた平家は、夜の戦になり、大将軍・平重衡が般若寺の門の前に立ち、暗かったので、「火を灯せ」と命じました。

 すると、播磨の国の住人で福井の荘園の下級役人の次郎大夫・友方という者が、楯を割って松明にし、家に火をつけました。時候は12月28日夜、戌の国(午後8時)ころ。折節、風が激しく、火の出どころは一か所でしたが、吹き迷う風に多くの伽藍に火の手が回りました。

 およそ恥を持ち、名を惜しむ者は、奈良坂で討ち死にし、般若寺で討ち取られました。歩ける者は、吉野十津川方面へ逃げていきました。

 歩くことができない老僧や、尋常ではない優れた学僧、赤子、女・子どもは、もしや助かるのではと、大仏殿の2階や、興福寺の中へ、われ先にと逃げ延びました。大仏殿の2階には1000人あまりが上り、敵の侵入を防ぐため、はしごを外しました。猛火はまさしく押し寄せました。わめき叫ぶ声は、八大地獄の焦熱・大焦熱・無限阿鼻(むげんあび)のごとし。焔の底の罪人でもこれほどひどくはないという光景でした。

(2011年12月17日)


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