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ミニシアター通信 > あらすじ&読書感想文2 > 「髑髏城の七人〜アオドクロ」のあらすじと感想

「髑髏城の七人〜アオドクロ」のあらすじと感想(ネタバレ)

2013年11月19日 竹内みちまろ 参照回数:


 ゲキ×シネの「髑髏城の七人〜アオドクロ」を見ました。「髑髏城の七人」は、1990年の初演から再演を繰り返している人気舞台作品。本能寺の変で織田信長が謀殺された8年後、関東で天魔王を名乗る鉄仮面の男が現れ、秀吉の天下を阻止し、日本を再び戦乱の世に陥れようと目論む物語です。浮世の縁で結ばれた7人が、天魔王の髑髏城に乗り込みます。

 ゲキ×シネは、その舞台を撮影した映像を編集して、大スクリーンで観賞する作品に仕上げた劇場版フィルム。俯瞰はもちろんのこと、表情にフォーカスしたり、殺陣の場面では手元までアップにされるので迫力が倍増という感じです。「アオドクロ」は、2004年に公演され、歌舞伎俳優の市川染五郎さんと、女優の鈴木杏さんが主演を務めました。

 「髑髏城の七人」を見たのは、「ワカドクロ」と呼ばれる、小栗旬さんや、森山未來さん、仲里依紗さん、早乙女太一さんらが出演したバージョンに続いて2回目。ネタバレしちゃいますが、感想をメモしておきたいと思います。

 「アオドクロ」では、池内博之さんが演じた無界屋蘭兵衛がかっこよかった。一幕目は、太刀筋が弱くかわすだけだったのが、二幕目で鎧をまとうと「人斬り蘭丸」の異名が蘇り、別人になっていました。また池内さんの顔だちが妖艶でした(笑) 「ワカドクロ」の早乙女さんもゾクゾクしましたが、信長という男に惚れた男を魅せてくれました。男が男に惚れるってちょっといいな、なんて思ってしまったのですが、それは相手が信長だから見るものを納得させるのかもしれません。死にざまもさまになっていました。

 染五郎さんは、焼き討ちされた無界で、狸穴二郎衛門を前にして、天魔王が若武者隊らにとどめを刺さずに、「人間50年、夢幻のごとくなり」と言い残して去っていく場面がかっこよかったです。染五郎さんはいうまでもないのですが、やはり魔王・信長は永遠の英雄であり、信長に「人間50年…」と口にされたら誰もかなわなと思ってしまいました。

 「アオドクロ」のヒロイン・沙霧は、鈴木杏さん。仲里依紗さんの沙霧もよかったけど、鈴木さんの沙霧には別に魅力がありました。演じる人によって、キャラクターにそれぞれの個性が出るところも「髑髏城の七人」の魅力かもしれません。

 「ワカドクロ」では、捨之介が天魔王の仮面をかぶせられていた場面で、捨之介が沙霧の呼び声で正気を取り戻す場面がありましたが、「アオドクロ」では、沙霧が天魔王が捨之介に化けていることを、捨之介は女を殺さないというエピソードで見破るという演出。このあたりは、バージョンによっていろいろあるようで、見ごたえがありました。また、仲里依紗さんの声もよかったのですが、鈴木杏さんの声も良かったです。仲里依紗さんの沙霧はもろにお転婆娘で、鈴木さんは根本的な顔立ちがかわいいので、最高のツンデレ娘でした(笑)

 国作りという使命や、かつて見た夢、人間としての迷い、誇りや死にざまというテーマは、「アオドクロ」は、「ワカドクロ」「蛮幽鬼」「シレンとラギ」と共通していました。そういった物語を魅せられちゃうと、やはり、ほろっときちゃいます。「アオドクロ」は歌や踊りを取り入れエンターテインメント性を前面に打ち出した作品のようですが、シンプルにドラマを魅せるという「アカドクロ」も見に行こうと思います。


→ 「髑髏城の七人〜ワカドクロ」のあらすじと感想


→ 「蛮幽鬼」のあらすじと感想


→ 「シレンとラギ」のあらすじと感想


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