2019年5月4日 21時00分
『すとろべりーめもりーvol.7』(提供写真)
令和の幕開けに沸く2019年年5月1日(水・祝)、千葉・幕張イベントホールにて開催された『すとろべりーめもりーvol.7』(以下、『すとめもvol.7』)へ行ってみた。
「すとぷり」の人気の高さは以前から知っていた。名前を知ったきっかけは、去年くらいからツイッターで「いま、猛烈にリツイートされてるつぶやき」として度々メンバーの発言が取り上げられているのを目にするようになったからだ。
この人たちは一体何者?
そう思って検索してみると、「すとぷり」は、さとみ、るぅと、ころん、莉犬(りいぬ)、ななもり。、ジェルの6人からなるエンタメユニットとのこと。YouTubeやニコニコ動画などの動画配信サイトを中心に、歌やゲーム実況など様々なジャンルの動画を配信して人気を博しているメンバーが集い結成されたようだ。
30代のごく普通の会社員の私にとって、学生時代は今ほどSNSが身近ではなく、正直言って彼らのような「配信者」はまだ馴染みのない存在。なんなら、ちょっと新しいコンテンツゆえついていけておらず、食わず嫌いで避けていたほど。すでにファンのお嬢さんたちは彼らの魅力を知り尽くしていると思うので、今回は、私のように「すとぷり…?」というような人、特に同世代のアラサーにも興味を持っていただけたらと思う。
すとぷりの特徴といえば、顔出しをしないで活動してること。動画ではキラキラしたイケメン風のイラストがアバターがわりに動き、本人たちが声を当てている。この声が、全員個性が際立っていて大変に魅力的なのだ。でもちょっと不思議な感じ。ゲームのキャラクターのようだけど実在する人物で、さらに一人一人が得意分野で別に活動している…。
一体どんな人なんだろう。ライブで本物を見てみたい。
すぐにライブ当日はやってきた。ここまで予備知識は数本の動画・MVを見たのみ。あえてあまり知識を入れずのぞむためだが、動画・MVはどれも驚くほどのクオリティだった。トーク動画は「最近の若い子のノリ」についていけないかと思っていたが、和気あいあいとしたメンバーの掛け合いはテンポよく面白く、何より全員キャラが立っていて次の日に会社じゃなければ次々と朝まで再生してしまったかも…と思うくらい楽しめた。
さて、会場に着くとまず目に飛び込んできたのは通路までびっしりと並べられた大量のお祝いのお花!
大半がファンからのもので、それぞれキャラのカラーやイラストがあしらわれていて愛情が伝わってくる。席に着くと、ステージ上にはお城みたいな豪華なセット。お客さんはみんなペンライトを握って準備万端。期待が煽られる。
王子様のような衣装の6人が次々と登場し、1曲目「パレットダンス」を披露する。動画ではイラストだった彼らが、素顔のまま、目の前で歌っている。声の印象とギャップはなく、優しいお兄さんという感じの声だった「ななもり。」は手足がスラリと長く大人っぽいイケメンだし、かわいい声が特徴的なるぅとは想像通りの愛くるしいルックスだ。顔出しをしないのがもったいなく感じられるほどみんなかっこいい。
2曲目「ロメオ」は少女漫画のような世界観のMVがスクリーンに映され、王子様のように跪く振り付けに客席から歓声が上がる。彼らのことを知らなかったとしても特に「お姫様と王子様」「アイドル」などが好きな人は絶対楽しめるはず。
その後はソロ曲に突入。ここで印象に残ったのは「ころん」。動画では終始ハイテンションな彼だが、会場でもやはり元気いっぱいにステージを走り回る。ポップな曲調の「ロケットサイダー」は高音ボイスによく似合っていた。トークではネタ担当のイメージが強いが、本物は仕草も容姿も愛くるしい。ソロでは他にもセクシーなイケボを生かした「ジェル」、ロック調の楽曲を歌いこなす「さとみ」とそれぞれの持ち味を存分に生かして個性を発揮。それぞれソロでも十分通用する歌唱力に驚いたが、それもそのはず、元々個人で配信などで人気者だったメンバーが集まっているユニットなのだ。
個人的には、ライブパートはもちろんのことトークパートの良さを推したい。曲の合間のトークはスクリーンに動画が映し出される方式。ソロ→ペア→トリオとライブパートは進んでいったが、その度にトーク動画が挟まれその組み合わせならではのやりとりが楽しめる仕掛けは曲をより楽しめる構成でとても良かった。メンバー同士の普段の仲の良さがうかがい知れるやりとりはとても賑やかで、まるで男子学生の休み時間を見ているよう。大変、癒された。特に「子ども組」と呼ばれていた「るぅと」「ころん」「莉犬」の“あざとかわいい”無邪気なはしゃぎっぷりと、それをたしなめる「大人組」の「さとみ」「ななもり。」「ジェル」の落ち着いた余裕の対比は彼らのユニット内での関係性が伝わりやすく、ますます応援したくなる。マイペースなメンバーから振り回される「莉犬」が可愛らしい。
大歓声に包まれたライブパートを終え、アンコールへ突入。メンバーが日頃応援してくれるリスナーへの想いと感謝を伝える。涙を浮かべて応援が励みになっていること、人気の裏で悩みや不安を抱えていたことなどが語られた。きっと数年前までは、ごく普通の学生だった彼ら。デジタル世代ではない私でも、ネットで人気を獲得するということの苦労や怖さはなんとなく理解できる。ライブという場所は、すとぷりにとって数少ない自分たちの活躍を楽しみにしてくれているリスナーに感謝を伝えられる場所でもあるのだろう。配信や動画の人気者ってもっと強気な人なんだと誤解していたけれど、等身大の男の子たちがそこにはいた。動画配信を食わず嫌いで過ごしてきた私のような人にこそ、ぜひ一度、すとぷりに触れてこのコンテンツの魅力を知ってほしい。(だんご虫子)
【「すとぷり」とは】
「すとぷり」は、さとみ、るぅと、ころん、莉犬(りいぬ)、ななもり。、ジェルで活動する6人組エンタメユニット。YouTubeやニコニコ動画などの動画配信サイトを中心に、歌やゲーム実況など様々なジャンルの動画を配信して人気を博しているメンバーが集い、結成された。2016年6月4日より、楽曲投稿や生配信、ライブの開催をセルフプロデュースで実施し、現在はYouTubeで展開している公式チャンネル「すとぷりちゃんねる」のチャンネル登録者数が31万人を超え、すとぷり及び、すとぷりメンバーの動画総再生数は4億3000万回を超えている。
すとぷり/(左から)さとみ、るぅと、ころん、莉犬、ななもり。、ジェル
さとみ:すとぷりのピンク色担当。通称大人組。すとぷり家では、優しくあざとい長男的役割。YouTubeチャンネル登録者数は46万人を突破。メンバーの中では、最もゲームがうまいと言われている。ゲーム実況はもちろん、雑談動画や「歌ってみた」でも活躍中。
るぅと:すとぷりの黄色担当。通称信号機組。かわいいボイスのアイドル的存在。すとぷり家では、からかわれやすい末っ子的役割。「歌ってみた」でも人気。自身で作詞作曲も行っている。1stミニアルバムでも楽曲を制作。
ころん:すとぷりの水色担当。通称信号機組。すとぷり家では、お調子者の次男坊的役割。ハイテンションなおしゃべりと、歌声のギャップも人気。遊んでみたくなるような楽しいゲーム実況や雑談動画でも大活躍。
莉犬(りいぬ):すとぷりの赤色担当。通称信号機組。YouTubeチャンネル登録者数は55万人を突破。すとぷり家では、みんなに可愛がられるわんこ(ペット)的役割。甘い歌声が人気で、再生数900万回を超える「歌ってみた」動画も人気。
ななもり。:すとぷりの頼れるリーダー。紫色担当。通称大人組。すとぷり家では、大黒柱のお父さん…心配性なお母さん的な役割。おしゃべり上手で、みんなのまとめ役として、日々奮闘中。
ジェル:すとぷりのオレンジ色担当。通称大人組。「イケボ」枠。すとぷり家では、お父さんになったりお母さんになったり、親戚のお兄さんになったり…と、みんなを楽しませる影の支え役。女性向けボイスや、声を活かした、おもしろ動画でも話題に。
→ すとぷり、2019年夏の活動情報を公表/「1stフルアルバム」&「夏の全国ツアー」&「公式ファンブック」
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女子コラム
『すとろべりーめもりーvol.7』(提供写真)
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