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アラサー会社員が出会った「仮面女子」のパフォーマンスの衝撃


2014年10月18日 4時26分 著者:あいざわ花子 参照回数:


【女子コラム】アラサー会社員が出会った「仮面女子」のパフォーマンスの衝撃

仮面女子/イラスト by ヨシサト


【女子コラム】大人になってから、あまり感情が揺さぶれることがなくなってしまった。そんな私にとって久しぶりの事件だ。会場を後にした今、この強烈な衝撃と興奮を、一人でも多くの人に味わっていただきたいと心から思う。

 仮面女子は、一度テレビで見たことがあった。

 私は残業の多い会社に勤務し、毎日終電に揺られて帰宅する。録りだめた番組を見ながらの晩酌が唯一の心休まるひとときだ。その日もお気に入りのバラエティを見ていたのだが、画面に映った光景にぎょっとした。売り出し中のアイドル数組が楽しそうに騒いでいる中にジェイソンのようなマスクを被ったグループがいたからだ。その名もズバリ、「仮面女子」。衣装は極彩色で目立つが、華奢な手足と無機質なマスクのミスマッチが怖い。

 いくらアイドル戦国時代だからって、変化球過ぎる。この子達はかわいいアイドルになりたくてレッスンを頑張ったりしてきたんじゃないのか。イロモノに感じてしまい、すぐに見るのをやめてしまった。

 それから数ヶ月後、彼女達のライブに足を運ぶことになった。当日は大型の台風が近づいている悪条件だが、たくさんの人でごった返し、すごい熱気である。

 気合いの入った美人マネージャーの前説が始まると、シャウトで応える客席。まるでこれからヘビメタのいかついお兄さん達が登場する錯覚に襲われる。本当にアイドルが今からライブを…? そんなことを考えていると、ミラーボールがギラギラと回り出しついに開幕!

 仮面女子は3組のグループから構成されており、アーマーガールズ、スチームガールズ、アリス十番の順に登場。ハードロック調のイントロにあわせて激しいヘドバンダンス! 派手な衣装はよく見ると全員少しずつ違う。そして何より、顔にはあの仮面!




仮面女子 (撮影:竹内みちまろ 2014年10月13日 ゼップ東京にて)



 なんだ、これは!? こんな世界があったのか! ただ単に女の子がヘビメタのまねごとをさせられているのとは訳が違う。衣装が、踊りが、楽曲が、すべてきちんと彼女たちの可愛らしさを引き出している。この世界観の中で、全員がグループの魅力を表現しようとしているのは初めて観た私にも伝わってくる。そしてときおり仮面をパッと外してくれるのだが、その笑顔がみんな生き生きしている。

 オープニングの「アリスインアンダーグラウンド」の次は、「Wohhhh!!!!☆」。客席の反応を見る限り、人気の曲のようだ。耳に残るメロディーは、初心者にも親しみやすい。続く「天地-AMATSUCHI-」では、ハードな踊りやラップパートがあったり(しかも上手い)、仮面女子にしか出せない魅力がたっぷり。その後のMCではイメージが一転、かわいい自己紹介をしていて非常に和んだ。現役東大生がいたり驚異のIカップちゃんがいたり、やはり仮面の下の素顔もなかなかの個性派のようだ。

 勢いに乗ったまま次々と激しいパフォーマンスは続く。全曲に一貫して言えることだが、とにかくクオリティが高い。歌やダンスはもちろん素晴らしいし、ルックスも良い。これだけのパフォーマンスを披露する為には相当な練習を積んだことは想像に難くない。MC中で冗談っぽく「毎年恒例、春の解雇祭りがあるんです〜」といっていたが、この中に残るだけでもかなり大変なんだろう。下積み時代の話も聞けたが、メンバーよりもお客さんが少なかったり、アキバでチラシ配りをするも心ない言葉を言われたりしたこともあったそう。会場いっぱいのファンを見ていると信じられないが、コツコツと地道な活動や鍛錬があっての今の人気なのだろう。

 そんなファンのありがたみを一番わかっているのはやはり舞台に立つメンバーだ。MC中は何度も感謝の言葉を口にしながら全力で楽しませてくれる。そしてファンも、彼女達をより一層熱く応援する。熱狂の渦をさらに高めるのが、演出だ。ライトに照らされ舞い降りるハート形の紙吹雪や特大バルーン、ドライアイスを吹き出す特製の小道具、無数のレーザービーム……繰り出される数々のサービス。会場中の人たちが一体となって仮面女子の世界を作っている。皆、心からこのグループを愛し、その為に自分たちにできることを全力でやっているのだろう。

 夢中になって振り回していたサイリウムを握る手がしびれてきたころ、優しいメロディが流れてきた。「destiny」というこの曲は、先日17歳という若さで亡くなったメンバー・月宮かれんさんが作詞を手がけたのだ。繊細で美しい歌詞を力の限り歌うメンバーの頬に涙が光る。歌い終わるとステージ上のビジョンには「thank you karen」の文字が現れた。きっと彼女はこれからもずっと、大切なメンバーの一人なのだ。

 この日はライブの後半に重大発表があり、なんと2015年11月に、さいたまスーパーアリーナでの単独ライブが決定! 地下アイドルというジャンルのグループにとってはかなりの高いハードルだ。しかしきっと1年後の彼女たちなら、さらに飛躍を重ね、会場をたくさんのファンで埋めてくれるだろうと信じている。(文=あいざわ花子)



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