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ダンス必修化の生徒たちが成人へ、“踊る男の子たち”はイケメンになる?「Japan Dancers’ Championship 2019」で大学生ダンサーたちにインタビュー

2019年2月22日 16時30分 参照回数:



中央大学「NAOKAN」 (写真::竹内みちまろ、2019年2月14日、Zepp DiverCity(TOKYO)にて)

 2012年度から中学校でのダンスが必修化された。2012年4月に中学校に入学した生徒たちが、2019年4月から成人を迎える。

 かつては「ダンスは不良がやるもの」で、そこまで遡らなくても「学校では男の子は踊らない」という風潮が長く続いた。

 続々と成人を迎えるダンス必修化世代の男の子たちにとって、“踊ること”は、当たり前のことなのか。また、女の子は“人前に出て、観られるようになれば美人になる”と言われるが、“男の子も、人前で踊るようになるとイケメンになる”のか?

 大学ダンスサークル日本一を決定するオールジャンルダンスコンペティション「Japan Dancers’ Championship 2019」(通称J.D.C.)の決勝戦(2019年2月14日、Zepp DiverCity(TOKYO))にて、前回優勝チームである中央大学多摩キャンパスのインカレ・ストリートダンスサークル「NAOKAN」のメンバーたち15名に話を聞いた。

 「NAOKAN」は、年間を通して、学園祭、NAOKANの単独公演、J.D.C.の3つがメインの活動となり、基本的に週に3回(月・水・木)練習をしている。NAOKAN全体のメンバーは約280人(1年生約180人・2年生約100人)。

 この日は、1年生男子3名、1年生女子2名、2年生男子6名、1年生女子4名がインタビューに答えてくれた。

 まず、2年生に、中学校でダンスの授業を受けたかを聞いてみると、男子は、「受けなかった」と「受けた」が2人ずつ。「受けなかった」2人は、スクールも含めてNAOKANに入るまで、ダンスをしたことがなかったそうだ。

 NAOKANに入ったきっかけをそれぞれ聞いてた。

【中学でダンスの授業を「受けなかった」2人】
・たまたまNAOKANのチラシをもらい、体験に行ったら、はまりました。
・大学まで硬式テニスをやっていたのですが、たまたまチラシをもらった新勧公演を見に行ったら、かっこいいなと思ったので。

【中学でダンスの授業を「受けた」2人】
・高校では週に1回、ダンススクールでヒップホップを習っていました。大学ではサークルをちゃんとやりたいと思っていたところ、NAOKANのチラシをもらいました。
・ダンスって、かっこいいかなと思って。(小学校の頃に約2年ダンススクールに通っていた)

 2年生男子4人に「男の子にとって、ダンスサークルに入ることは敷居が高い」と聞いてみると、「ダンス未経験という意味では敷居が高ったのですが、男の子という意味で敷居が高いという意識はありませんでした」、「ダンスが女の子のものという発想は特にないです」などの答えが返ってきた。

 2年生女子は、4人とも中学の体育の授業でダンスをやっていた。

 続けて、1年生に、NAOKANに入った理由を聞いた。

【1年生男子】
・ブレイクダンスをしたくて。高校生のときにダンス部でした。
・体育祭のときにダンスをやって楽しいなと思いました。新勧公演を見てNAOKANに入ろうと思いました。
・小学校3年生からスクールでダンスを習っています。YouTubeにあがっているNAOKANの動画や、学祭でのステージを観て、NAOKANに入りたいなと思います。

 3人とも“男の子は踊らない”などという発想自体はないそう。

 1年生女子は、「ダンス経験14年ほどです。ヒップホップ、ジャス、ストリートなど色々やっていました」、「中学、高校の6年間、ダンス部でした」。

 1、2年生の女性たちに、「女の子は、人前に出て、観られるようになると美人になると言われますが、男の子も、人前で踊れば踊るほどイケメンになると思う?」と聞いてみた。

 2年生女子からは「普段は、たまに抜けているところもあるような男の子でも、踊り始めるとかっこいいです」との声が。1年生女子2人は「男性も踊ると、どんどんかっこよくなると思います」とのこと。

 ***

 話を聞かせてもらった感触では、今の若者には、“男の子は踊らない”という発想自体がなく、大学生になった男の子が、ダンスサークルに入ることに対して「ダンスだから」ということで敷居の高さを感じることもないようだ。

 NAOKANのメンバーたちは気さくに話を聞かせてくれ、礼儀正しく、イケメン&美女揃いだったが、今後、“踊ることは普通のこと”という若者たちが続々と社会に出るようになる。“踊る若者たち”がどんな活躍をして、それによって社会がどう変わっていくのか。NAOKANのさらなる活躍とともに注目したい。

 また、この日、Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催された「Japan Dancers’ Championship 2019」の決勝戦では、予選を勝ち抜いた11チームと、前回優勝チームのNAOKANの合計12チームが出場。メンバーが100名を超えるチームも多く、その中から、明治学院大学BreakJamが見事頂点に輝き、 今年の日本一の座を獲得した。

 「Japan Dancers’ Championship(通称J.D.C.)」は毎年2月に開催され、今年も3000人を超える大学生が優勝を目指して出場した。 決勝大会では、 全国から予選を見事勝ち抜いた全12の大学が集結。 この日のために用意された豪華な美術や照明のステージにオープニングから学生のテンションは最高潮に。 終始会場は熱気に溢れていた。どのサークルもとてもレベルが高く、見ごたえのあるShowばかりとなった。審査員達も頭を抱えるほどの 優劣のつけ難いパフォーマンスを披露。 優勝が発表された瞬間は歓喜の声が鳴り響き、 同時に優勝目指して戦ってきた他のサークルの中には涙でうずくまるメンバーも多く、多くの大学生たちが青春をかけた戦いへと挑んでいたことを物語った。

 また、今回の目玉企画の1つとして、 大人気ショートムービーアプリ「TikTok」が冠スポンサーとして付き、 今大会から導入された予選の組み合わせを「TikTok」内の投票企画で決定。 すると、 100万票以上の投票が集まり、一躍話題に。イベントに合わせて実施した企画「ガチダンス選手権」でも、 累計2.2億回以上の再生が集まった。

 さらに、今大会では渋谷駅に30メートルに渡る広告を掲載。 当日の来場者の人数や会場の熱気からも、 この大会の注目度や参加している大学生の熱量が伝わって来た。本イベントで優勝したサークルは、 翌年1000人近くの入部希望者が殺到するともいわれる。5周年を迎えた今大会で優勝した明治学院大学 BreakJamの今後の活躍にも注目だ。

【Japan Dancers’ Championship2019FINAL出場チーム】

東京予選(Aグループ)
・立教大学 D-mc、早稲田大学 aka.Wa.Se.Da.、早稲田大学 SesSion、成蹊大学 DANCE TEAM JAM[Z]

東京予選(Bグループ)
・青山学院大学 ADL、明治学院大学 BreakJam、創価大学 D.I.CREW、上智大学 G-Splash

大阪予選
・立命館大学 関西WallStreet、同志社大学 Soul2Soul、関西学院大学 Super☆NOVA

前回優勝チーム
・中央大学 NAOKAN

【大会結果】

優勝:明治学院大学 BreakJam
準優勝:関西学院大学 Super☆NOVA
第3位:立教大学 D-mc

【ベストTikTok賞】
金賞:早稲田大学 SesSion
銀賞:立命館大学 関西WallStreet
銅賞:青山学院大学 ADL

特別協賛:『TikTok』
主催:株式会社Vintom

公式HP http://vintom.co.jp/jdc2019/



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