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【ゲネプロレポート】「夜の番人編」が開幕、仮面を被ることになった男の悲しく残酷な物語!第五人格舞台化第5弾「Identity V STAGE Episode5『Break the Golden Night』」

2024年10月12日



「Identity V STAGE Episode5『Break the Golden Night』」(提供写真)

 第五人格舞台化第5弾「Identity V STAGE Episode5『Break the Golden Night』」が2024年10月11日(金)~10月20日(日)、東京・品川区のシアターHにて公演中。

 同作は、大人気非対称ゲーム「Identity V 第五人格」の舞台化第5弾。原作ゲームの設定、世界観、ストーリーを膨らませ、舞台化のための独自の創作も行い人気を博している。

 公演には「探鉱者編」「夜の番人編」があり、探鉱者(ノートン・キャンベル/須賀京介)にフォーカスした「探鉱者編」は前日11日に開幕し、夜の番人(イタカ/工藤大夢)の物語を描く「夜の番人編」が12日に初日を迎えた。

 「夜の番人編」では完全勝利に執着するイタカの物語が明かされていく。サバイバーたちは他のハンターは狩りを楽しんでいるのに対し一人だけ勝負に異常なまでに執着するイタカに違和感を覚える。同じ仮面(お面)をかぶるハンターとして芸者の美智子だけはイタカを気に掛けるが、イタカはそんな美智子の気遣いを拒絶する。彫刻師のガラテアは月の出る夜に悪夢に襲われるイタカを見て嬉しそうな笑いを浮かべていた。

 「夜の番人編」で語られたのは、ある男が仮面をつけた“怪物”になるまでの悲しくも残酷な物語だった。イタカの過去に遡り生い立ちから成長過程まで丁寧に描かれるため、観客はイタカの物語に引き込まれることだろう。そして、もちろん、そんなイタカが背負う物語とは無関係に荘園で繰り広げられる「四対一の鬼ごっこ」も描かれる。イタカの物語は重厚で、それだけで物語として観客を十分に引き込む力を持っているが、イタカをはじめとするそれぞれのキャラたちが抱えるドラマとは関わりなく”理不尽”ともいるほどにハンターに狩りを続けさせる荘園という設定が、今作でも「Identity V STAGE Episode」の独特の世界観を作り出していた。

 イタカは足に特殊器具のようなものを装着してチェイスを行うが、役者の身体能力と訓練はすさまじいものだったのだろうと予想させるほど、見事な動きで来場者を魅了していた。イタカに加え、道化師(ジョーカー/鬼束道歩)、リッパ―(ジャック/成松慶彦)、芸者(美智子/中野あいみ)、彫刻師(ガラテア/八木ましろ)、漁師(グレイス/橘里依)、隠者(アルヴァ・ロレンツ/菅野勇城)たちもチェイスで活躍する。サバイバーたちの人間模様や“協力プレイ作戦”も描かれるので、原作ファンの方、キャラクターファンの方はさらに楽しめるだろう。

 前知識がない方も充分楽しめる構成になっているので、少しでも興味が湧いた方は、ぜひ、劇場に足を運んでみてはいかがだろう。

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