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映画評「アサシン・クリード」スタイリッシュなアクション映画、鑑賞前には予習をオススメ

2017年9月23日 11時10分 参照回数:

映画「アサシン・クリード」
監督:ジャスティン・カーゼル
製作:2016年=アメリカ

 「アサシン・クリード」というタイトルを聞いたことがある。それは、全世界で大ヒットを記録している、あるゲームのタイトルだという。ゲームソフトの流行に疎い私としては、どのような内容の作品なのか、はたまた一体どれだけ面白いものなのか、全く見当がつかなかった。

 そんな中、2016年にこの「アサシン・クリード」がハリウッド映画化されるというニュースを聞きつけた。これまでも「バイオハザード」を皮切りに「トゥームレイダー」や「ヒットマン」といったゲーム原作の作品が数多く製作され、大ヒットを記録してきたハリウッドだが、それに続けとばかりに、日本でもファンの多い「アサシン・クリード」を次なる流行の最先端を行かせようということで、実写映画化したのだ。

「アサシン・クリード」のあらすじ

 時は2016年。死刑執行間際の囚人カラム・リンチは、その祖先にテンプル騎士団に立ち向かったとされるアサシン教団の一人アギラールがいるということから死刑を免れ、代わりに遺伝子操作によって祖先の記憶を追体験できる装置に繋がれる。人類をも支配するとされる“エデンの果実”を探し当てようとする謎の組織により、利用されるカラムであったが、徐々に祖先の記憶とシンクロし始める・・・。

ゲーム ファンにとっては最高の出来栄え

 冒頭で原作であるゲームの話に触れたが、本作は全世界累計売り上げ1億本を突破している大ヒットゲームを原作としている。もちろんファンにとっては待ちに待った実写映画化であり、期待も膨らむばかりであっただろう。

 しかし、本作は評価という点において、少々苦戦している印象が強かった。世界中で愛されるゲームを原作としているのに、なぜそのような事態が巻き起こってしまったのか。それは恐らく、ゲームファンだけが本作を鑑賞しているわけではないからだろう。

 映画「アサシン・クリード」は、ゲームをプレイしたことがある観客をターゲットにしているように思う。これまでシリーズ化されてきている壮大なストーリーを約2時間でまとめ上げるのは不可能に近く、飛び飛びのストーリーが目に付いてしまうのだ。キャラクター各々の設定や背景といったものにも乱雑さが見てとれ、感情移入できないという難点もある。

 もちろんゲームの第1作を原作としているため、物語の構成などは、ほとんど同じなのだろうが、それでもやはり「アサシン・クリード」初心者にとっては分かりづらかった。

映像的な楽しさで言えば、及第点

 だが、ストーリーなどを抜きにすれば本作は、スタイリッシュなアクション映画としてカッコイイの一言に尽きる。

 ルネサンス期のスペインを表現した美麗な映像にエキゾチックな装飾品の数々、さらに登場人物たちが繰り広げる迫力のアクションなどが相まって、映像の楽しさというものは存分に感じる次第だ。

 私は原作のゲームをプレイしたことはないが、この映画自体がゲームをプレイしているような感覚に陥らせ、原作を忠実に再現した世界観を構築できているのではないかと思う。

キャスト評

 キャストに関しても、これまた秀逸なキャスティングが施されており、主演は人気俳優マイケル・ファスベンダー。

 「X-MEN」シリーズや「エイリアン:コヴェナント」といった娯楽大作から「ハンガー」や「それでも夜は明ける」といった人間ドラマまで幅広くこなせる実力派俳優であるが、本作ではこれまでに観たことがないほどにキレッキレのアクションをして魅せる。

 「アサシン・クリード」の世界に生きることが宿命だったのではないかと思わせるほどのハマりようで、観ていて全く飽きさせない。

 脇を固めるキャストたちも、マリオン・コティヤールやジェレミー・アイアンズ、ブレンダン・グリーソンといったオスカー俳優もしくはその候補になった経験を持つ俳優で固められているのも評価したいところだ。

 続編ありきで製作されているため、物語が本作のみで完結することはないのだが、もしもゲームをプレイした経験があるのならば、観て損はないし、逆に感動を覚えるかもしれない。映画だけで楽しもうとする場合は、鑑賞前にちょっとした予習をすることをオススメしたい。


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【この記事の著者紹介】
Sunset Boulevard(書評&映画評ライター):
 映画を観ることと本を読むことが大好きな、しがないライター。オススメ小説の書評や読書感想文を通じて、本を読む楽しさを伝えられたら嬉しいです。また幼き日よりハリウッド映画に親しんできたため、知識に関しては確固たる自信があり、誰よりも詳しく深い評論が書けるように日々努力を重ねています。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。Twitter:https://twitter.com/sunsetblvdmovie


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